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丸太が三つある演習場に向かった。
此処にも暗部が数名居たけどお構い無しに修行を進めた。
『恭也はさ、どの性質なの?』
「うーん……。火かなぁ」
『例の蒼い炎だね。あとは?』
「あと……」
『じゃあ見付けよっか!!』
俺の性質は火(特別な蒼い炎)というのが俺自身でも分かってた。
熾焔は其れを見極めるべく何のへんてつもない紙を渡してきた。
「此れは……?」
『チャクラ感応紙って言って自分のチャクラに合う性質を知ることが出来るの』
「ふぅん」
『風なら紙が切れ、火なら紙が燃える。雷なら紙に皺が入るし、土なら紙が崩れる。水なら紙が濡れる。恭也の場合、もう既に火が使えてるから火以外だね』
熾焔は性質について分かりやすく教えてくれた。
熾焔の場合、生まれつきで輪廻眼を持ってるから全て操れるみたいで態々、俺にくれたチャクラ感応紙とは別に見本として熾焔が別のチャクラ感応紙を使って説明してくれた。
俺はチャクラを其の紙に流した。
すると紙は濡れた。
「もう1つは……水?」
『そうだね、水だね。もっと試してみる?』
そう熾焔が言うからチャクラ感応紙2枚で試してみた。
1枚は真っ二つに切れた。
もう1枚は皺が入った。
「風と雷……?」
『土以外だね。其れを元に修行して行こうか(ニコ』
「へ? あ、うん//」
不覚にも熾焔の笑った顔が脳裏に残り此の先の修行がやっていけるか不安だった。
熾焔と修行した結果、色んな術が会得出来た。
『日、経つのって早いよね』
「あ、そっか。明日は熾焔の方が修行だもんね」
『うん』
「俺さ、応援する事しか出来ないけど、熾焔の味方だから、頑張って」
『うん、有り難う』
そうして恭也は時空間で帰った。
明日の修行に備えて家に帰り寝た。
恭也との修行の後、気配を“無かったこと”して森に向かった。
其処にはサスケくんのお兄さんであるうちはイタチが居た。
「熾焔、俺の気配も“無かったこと”になっているのか?」
『当たり前。じゃないと、イタチだって危ういのにバレちゃったらアタシも暁だってバレる。まぁ、バレたら仕様が無いけどまだ早過ぎるからね。あ、サスケは本選に行けたよ』
「そうか。で、お前は?」
『本選に行けたよ。だから修行のお相手に呼んだんでしょーが』
「其れもそうだな。マダラに気に入られてるお前が負けるわけ無いしな」
そうなんですよ。
イタチの仰有る通り、アタシはマダラに気に入られてる。
何でかは知らないけど。
本選のアタシの相手が風遁使いの女だって話したら火遁の術を教えてくれた。
アタシの修行に手伝ってくれたイタチはアジトに戻りアタシは明日の本選に備えた。
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