05.自己紹介
「は〜、やっと終わった」
「遅刻するからでしょー」
『お疲れ様、桃城君』
結局あの後、先生の説教はSHR全て使い切ってしまった。
戻ってきた桃城君は、無論くたくただ。
「琉那、こいつに気ぃ遣わなくていいのよ？」
『ははは、未香バッサリ』
「お？何だよお前らいつの間にそんな仲良く!!」
「あんたが説教食らってる間にね」
「ずりぃ!!なぁ、俺も名前で呼んで良いか？」
『う、うん』
「よっしゃ!!あ、俺のことは桃って呼んでくれよ」
『桃ね。宜しく』ﾆｺｯ
「！」
「あーぁ」
『？』
何だろう。
急に桃がそっぽを向いてしまった。
これじゃあリョーマ君と同じだ。
「桃ー、あんたが顔赤くしてると、気持ち悪い」
「うるせぇよ!!」
「…琉那、」
『ん？』
「取り敢えず、その笑顔を振りまくのは止めなさい。あなたの身が危うい」
『？…よく分かんないけど、分かった』
「「(大丈夫だろうか…)」」
何で笑っちゃダメ何だろ？
そう言えば、雪兎や伯父さんも言ってたっけ。
「水神さん!!」
『？』
名前を呼ばれて振り返ると、クラスの人達がいた。
「宜しくね!!」
「俺、今フリー!!」
「ばーか、テメェじゃ相手になんねぇよ」
「何だとー!!」
『あ…、宜しくね。私のことは好きに呼んで!!』
「宜しく、琉那ちゃん!!」
「水神、宜しくな」
次々と挨拶してくれる皆。
良かった。
皆良い人そうで。
お母さん、お父さん。
私と雪兎、頑張ります。
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