二人は次の日の正午、匯に辿り着いた。 匯は、都の梗雅(キョウア)がある州に属していて、蒼瑙山脈から流れ出る翠江の辺に佇む静かな町である。 北方の堰(エン)へと延びる街道の通る町でもあるのだが、あのような偏狭の地を訪ねる者は少なく、南の釼(ケン)や叢蔚(ソウイ)ような活気は無い。