◎ Offlimits(3/5頁)
枕に顔を押しつけて、内臓を掻き混ぜられるような感覚に必死に耐える。
ぐちゅぐちゅと水音が耳につく。
何の音かなんて、考えたくもない。
ごめんな?という志摩の声が優しすぎて、頷くしかできなくなる。
志摩は、俺のこと、どう思ってるんだろうか。
馬鹿な奴だと思ってるんだろうか。
この行為の意味がわからないほど無知ではない。
だからこそ、わからない。
性欲を吐きだしたいだけで、わざわざ男の俺なんか相手にする必要なんかない。
それなら――
そうやって淡い期待を捨て切れなくて。
尻尾をずっとぐにぐにと弱い力で揉まれ続けて、腰が砕けそうになるのを必死で堪えている。
「…っぁ…ぁ…う」
「どっかにあるて聞いたことあるんやけどなぁ…」
内壁を擦られるという初めての感覚に、足が震える。
「っし、ま…ぁ…」
志摩の声が遠くから聞こえるようで、思わずその名前を呼んだ。
「んー?きつい?」
「あぐっ…ぅ、っ」
ずるりと奥まで指を差し込まれて、圧迫感に頷きかけた瞬間、また優しい志摩の声が届いた。
「苦しいならやめる?奥村くんが決めてえぇよ」
「――っ…」
ひどい、ひどい。
選択肢なんて渡して欲しくなかった。
苦しい、痛い、恥ずかしい。
でも、触れてほしい。
そんなこと、言えない。
「っあ…ぁあ…!?」
ぐちゅりと指を曲げられた瞬間、背筋を甘い痺れが駆け抜けた。
「は、っ…あ…っなに、これ…」
がくがくと痙攣が止まらない。
「ここ…?」
「っあぁあ…や、やめ…っあ…!」
何度もそこを擦られ、頭が真っ白になってくる。
「あう…ぅン、っあ」
「…ほんで、どうする?苦しいなら、やめる…?」
ひどい――
じわじわと滲んだ涙が、次々と枕に吸い込まれていく。
ぐち、とまたソコを擦られて、枕に顔を押しつけたまま、ゆるりと首を横に振った。
「ふふ、奥村くん、えぇ子やね。」
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