02 Offlimits-3 | ナノ


Offlimits(3/5頁)

枕に顔を押しつけて、内臓を掻き混ぜられるような感覚に必死に耐える。

ぐちゅぐちゅと水音が耳につく。

何の音かなんて、考えたくもない。


ごめんな?という志摩の声が優しすぎて、頷くしかできなくなる。


志摩は、俺のこと、どう思ってるんだろうか。

馬鹿な奴だと思ってるんだろうか。


この行為の意味がわからないほど無知ではない。

だからこそ、わからない。


性欲を吐きだしたいだけで、わざわざ男の俺なんか相手にする必要なんかない。

それなら――

そうやって淡い期待を捨て切れなくて。




尻尾をずっとぐにぐにと弱い力で揉まれ続けて、腰が砕けそうになるのを必死で堪えている。

「…っぁ…ぁ…う」


「どっかにあるて聞いたことあるんやけどなぁ…」

内壁を擦られるという初めての感覚に、足が震える。


「っし、ま…ぁ…」

志摩の声が遠くから聞こえるようで、思わずその名前を呼んだ。


「んー?きつい?」

「あぐっ…ぅ、っ」


ずるりと奥まで指を差し込まれて、圧迫感に頷きかけた瞬間、また優しい志摩の声が届いた。


「苦しいならやめる?奥村くんが決めてえぇよ」

「――っ…」


ひどい、ひどい。

選択肢なんて渡して欲しくなかった。


苦しい、痛い、恥ずかしい。

でも、触れてほしい。


そんなこと、言えない。


「っあ…ぁあ…!?」

ぐちゅりと指を曲げられた瞬間、背筋を甘い痺れが駆け抜けた。


「は、っ…あ…っなに、これ…」

がくがくと痙攣が止まらない。


「ここ…?」

「っあぁあ…や、やめ…っあ…!」

何度もそこを擦られ、頭が真っ白になってくる。


「あう…ぅン、っあ」


「…ほんで、どうする?苦しいなら、やめる…?」


ひどい――

じわじわと滲んだ涙が、次々と枕に吸い込まれていく。

ぐち、とまたソコを擦られて、枕に顔を押しつけたまま、ゆるりと首を横に振った。


「ふふ、奥村くん、えぇ子やね。」



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