カルバリの丘 前編 (2/6頁)
「っや、め…っひう…」
「どうして?知りたいって言ったの、兄さんじゃないか。」
そう言うと、悲しそうな顔をして俯く兄さんは、とても綺麗で。
ごめんね。だって兄さんが悪いんだ。
Tシャツを脱いだ僕の腹部には赤黒い痣が残っていて、兄さんは僕の傷を視界に入れると、抵抗していた腕を引き攣らせた。
ずるいことだなんて、百も承知だ。兄さんの体をひっくり返して四つん這いにさせると、体を支える手足が小さく震えていた。
ちゅ、と優しく双丘に口づけを落とすと、滑らかな肌に舌を這わせる。
そして大小7個の真珠が連なったそれを、ひとつずつ丹念に唾液で濡らして、兄さんの後孔へと埋めていく。
本当は貞操帯も、達してしまうとすぐに意識を飛ばしてしまう兄さんのために手に入れたのだが、今は違う意図で使われている。
(まさか、僕以外の人間に触らせるなんて。)
そんなことを考えながら、兄さんの後孔をぬるりと舐めれば、ぴくぴくと太股が震え「やめてくれ」と懇願の声が聞こえた。
逃げようとするものの、右手は尻尾を掴んでいるため、腰が引けるたびに兄さんに引き攣るような痛みを与えている。
「僕のことを嫌いにならないって、拒否しないって…僕から逃げないって、約束してくれたじゃないか。」
そう呟く僕の言葉に、びくりと体を跳ねさせると、兄さんの抵抗は完全に止んだ。
そして、また一つ、一番小さな真珠をくぷりと埋める。
「う、ぁ…」
「今のは小さいから、すぐ飲み込めたね。」
そう言って兄さんの方を見ると、恥ずかしくてたまらないのか、崩れた両手で護るように、自分の顔を覆って耐えていた。
(そろそろ、かな)
少し大き目の真珠に唾液を垂らすと、ぐ、と蕾へ押しこむように力を入れる。
これで、5個目だ。
「う、ぁア!!っイあ…あっ…!」
知らずのうちに、口角が上がる。
「ふふ、届いた?」
丁度、この5つ目を埋め込んだところで、一番最初に入れた真珠が前立腺を擦っているはずだ。
「ゆ…ゆき、お、…頼む、から…っ、やめ、ッあ!あう…!」
「だめ。あと、2つだから、頑張れるよね、兄さん」
「ひ…っや、ぁああぁあア!!!」
小さめのものと、最後の少し大きめの真珠を一気に押しこむと、額をシーツに押しつけるようにして、兄さんは衝撃に耐えていた。
リングとベルトに締めつけられた兄さんの自身が、苦しそうに上を向いたままびくびくしてる。
その様子が可愛くて、思わず先端を撫でると「ぁう」と蕩けた声が漏れて、腰を震えさせた。
「今日は特別。鍵使って学校行こう?」
そう言うと兄さんは、信じられないと言いたげな、驚愕した眼で、僕を見つめた。
「ま…さ、か…っ」
「ちょっと早いけど、制服に着替えて、兄さん。」
ぐい、と。腰を支えられながら腕を引き上げられ、ベッドから出された俺は、力の入らない膝から崩れて、べしゃりと床に座り込んだ。
「っあうぅ…っ!」
その振動で胎内に入れられた真珠が、ぐりゅ、と動くのが分かった。
絶対無理だ。
こんな状態のままなんて。
頼むから――
何度言ったって聞いてくれなくて、体を拭かれ、制服を着せられる。
「うーん、よく見たら分かっちゃうな。気をつけてね、兄さん。」
「っぅ…は、っ」
制服の上からつつ、と竿を撫で上げられて、思わず吐息が漏れる。
下着を2枚重ねて履かされたものの、自身は布を押し上げるように主張していて、着崩したシャツでなんとか隠れている状態だった。
「っ、なぁっ、雪男っ…やっぱり、」
「さ、皆が登校する前に行こうか。」
残酷な言葉だけが返されて、じわりと涙が滲んだ。
腕を引かれると、1歩踏み出しただけで中の真珠が前立腺を掠め、歯を食いしばらないと立っていることすら難しい。
「っぅ、っ…」
ドアに向かうだけで、足がぶるぶると震えて、雪男に支えられていないと崩れてしまいそうだった。
「ッうぁ!ふ…っ」
自分の席に腰を下ろした衝撃で、胎内に埋められた真珠が奥へと動き、びくりと体が跳ねる。
「お昼に迎えにくるから、頑張ってね。」
冷や汗をかいている額に、恭しく口づけを落とされる。
「ゆきお、っ」
今なら助けてくれるんじゃないかと思うくらい、優しい笑みに、縋るように名前を呼ぶ。
「あいしてるよ、兄さん」
返ってきた言葉に、まるで応えるように。
自分の意思とは無関係に、内壁がぎゅう、と真珠を締めつけた。
そして、雪男は俺をひとりにして、去ってしまった。
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