07 雪燐
※ちょっとはしたないのでR15。
「雪男のばかっ!!変態っ!!ぜつりん!!」
三角座りをして、腰を押さえながら兄さんが涙目で睨んでくる。
『毎日何回ヤったら気がすむんだ』と怒りだした兄さんに、煽っているのは兄さんの方じゃないか、と言いたくなる。
今だって顔を真っ赤にして涙目で上目使いで…あぁ、まずい。
また反応しだした自分の息子を見下ろすと、兄さんが「ひっ」と鳴いた。
「ば、ばか!!なに勃たせてんだっ!!もう無理だからな!今日はぜーったい無理っ!!」
「だって兄さんがかわいい顔するんだもん。」
怯えた顔をした兄さんに笑顔を向ける。その顔好きだなぁ。
「お、お前の嫌いなタイプってどんなの?」
きゅんとしていると、兄さんがそんなことを聞いてきた。
「は?どういう意味?」
「いや、これされたら引く!とかさ、ねーの?」
真剣な瞳で見つめられると、苛めたくなってしまう。…じゃなくて、ちょっと本気で答えてあげよう。紳士的に。せめてもの償いに。
「うーん。足開いて誘われたりしたら引くかも。」
引くというより自分の趣味ではない、と言った方が正しいか。
僕は肉食系女子というものに好かれやすい性質みたいだけど、そういう子にはまったく食指が動かない。
そこまで考えたところで兄さんの方を見ると、驚いたような、困ったような顔で茫然としている。
「どうしたの?兄さん。」
僕の声にはっとしたように我に返った兄さんが、ぎゅっと唇を噛みしめて、何か覚悟を決めたようにキッと見上げてきた。
「ゆ…ゆき…っ」
真っ赤になった顔で名前を呼ばれたかと思ったら、兄さんは三角座りをしていた両足を、じりじりと僅かに拡げ出した。
まさか、と思ったけれど、馬鹿な兄さんのことだ。
本人は僕をドン引きさせようと頑張っているつもりらしいが、ずれていることには全く気付いていない。
そんな震える足を開きながら、羞恥にまみれた顔で誘われたら、引くどころか一層下肢が重くなった。
わずか10センチほど開かれた両膝の間に両手を差し入れると、思いっきり左右に割り開く。
「うひゃ!!なっ、なっ…」
兄さんが足を閉じるより早く、両足の間に体を入れて閉じられないようにしてやると、トンッと胸を押して兄さんを布団に横たわらせた。
「明日まで我慢できないんだ?」
「ちがっ、や…ぁ、う、ぅそつきぃぃいいっンぐ!!」
兄さんの言葉ごと飲み込んでキスをする。
さて、本日6度目の、いただきます。
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