ふたりの部屋3 | ナノ


ふたりの部屋(3/3頁)

「ふ、あぅ…っも…やだ…ぁ」

ひくりひくりと戦慄く内壁に包まれて、僕の自身は萎えることはなかった。
そんな状態のまま、かれこれ30分以上は兄さんのナカに自身を埋めたまま、ずっと乳首を弄り続けている。
兄さんの可愛らしかった小さな胸の突起は、今や真っ赤になってぷくりと膨れていた。
口に含んでいるのとは反対側も、唾液で濡らして親指で押しつぶすように捏ねくり回す。

達することのない緩い快感に焦れたのか、兄さんがぐずぐずと情けない声を上げた。

「もう…っむり、もぅっ…」

無理だとか嫌だとか。そんな否定の言葉ばかり並べながら、それでも兄さんの自身は萎えることなくふるふると上を向いている。

「ちゃんとイけたら、ナカ擦ってあげる。ね?」

「あぅぁあ、あ…っ」

少しだけ腰を揺さぶると、ぼろぼろと大粒の涙が零れ落ちた。
内壁が訴えるようにぎゅうぎゅうと締め付けてくる。

「ゆ、きお…っも、う…うごい、てっ…ゆき…」

相変わらず胸に舌を這わせ続ける僕の髪に、ねだるようにして鼻先を埋めるように動いた瞬間、僕の歯が鋭利に兄さんの胸の突起を掠めた。

「ひあぅっ!!」

『ごめんね、痛かった?』――そんな労わりの言葉よりも早く、高い兄さんの悲鳴のような嬌声が部屋に響いた。
とろりと兄さんの先端から零れた、ねとりとした先走りが僕の腹の上に落ちる。

「…へぇ…。痛い方が気持ちいいの?」

優しく舐めた後で先端に噛みつくと、びくびくと内壁が痙攣する。

「ちがう…っちが、あぁぁ…それ、や…や、あ…ッ」

兄さんの腕を拘束している縄がきしきしと繊維が軋む音を鳴らし、胸を反らしてもがく様がまるでもっとと強請るように突き出しているように見える。

「イきなよ。そしたら動いてあげる…前立腺思いっきり擦って、一番奥ぐちゅぐちゅにして、届かないとこまで僕のを注ぎ込んであげる……ね?」

耳元でそう囁けば真っ赤な顔をしてぶるりと震え、胸の突起はぴんっと硬くそそり立つ。
そしてそこに顔を近付け、口に含んで優しく舌で突起を転がすと、反対側の乳首を親指と人差し指で潰すように抓り、同時に口の中の突起の敏感な先端に犬歯を突きさした。

「ひあ゛っああああ…!!」

片手で腰を支えていなければ、仰け反って倒れていただろう。それほどに大きく跳ねた兄さんの体が美しく揺らいだ。
そして体内は息を詰めて耐えなければならないほどにぎゅうぎゅうと僕の自身を締め上げ蠢いた。

「――っ、は」

「ぁぁあ、あ…」

胸だけで達してしまったことが信じられないかのように呆けたように宙を見つめる兄さんの口から、母音だけが頼りなく零れ落ちた。

「…ふふ、ドライでイったの?」

「ちが…っ、し…らな…い…、知らな、い…っ!」

つつ…と兄さんの立上ったままの自身を人差し指でなぞる。そこは射精することなくとろりと先走りの蜜を少しだけ零している。
けれど内壁は絶頂を迎えた時と同じく、ぎゅうぎゅうと僕のものに絡みつき、太股は痙攣している。

何度も何度も僕に抱かれているのだ。空イキだって何度もさせたことがある。そんな僕相手に嘘を吐こうだなんて。誤魔化そうだなんて。

「知らなくないでしょ?ね、気持ち良かった?出さないで、胸だけでイけるなんて女の子みたいだね。…あぁ、女の子でも胸だけでイかないか。厭らしいね、兄さん。」

耳元で羞恥を更に煽るように囁き、ぴんっと人差し指で真っ赤な胸の突起を弾いてやる。

兄さんは子供のように『知らない、知らない』と泣きじゃくる。

兄さんが否定の言葉でなく『知らない』と何度も口にする時は、羞恥から逃れたい時だ。


ねぇ、兄さんの体で知らないところなんてないんだよ。兄さんの癖で知らない癖はない。


「イってないって言うなら…動いてあげられないけど。どうする?」

ぐっ、とイったばかりの敏感な体の、一番敏感な前立腺を一度だけ突き上げる。

「あうっ!あ…あ…ゆき…っ」

空イキしたと言っても、射精したわけではない。吐き出されずに溜まった熱は、兄さんの中で渦巻いたままだ。

「…にいさん、ほら、ちゃんと、言えるよね…?」

子供に言うように、ゆっくりと、優しい声音で。尖った耳に口づけてぬるりと舌をその小さな孔に忍ばせた瞬間、兄さんの堕ちた声が小さく聞こえた。

「イった…っ。…むね、だけで…イっちゃ、った、から……だから…ゆき…ゆきぃ…」

僕の上で泣きじゃくりながら、我慢できずに腰を微かに揺らめかせる兄さんの痴態に今度は僕が我慢できなくなる。

「ひあっ!!」

抱きしめるように兄さんの背に手を回し、拘束していた腕を解いてやる。そして兄さんの体をベッドに押しつけるようにして倒すと、抜けかけた自身を戻すように一番奥まで穿った。

しゅるりとしなやかな腕が僕の首に巻きついて、引き寄せた。

「ん、んう、ンっ」

兄さんからのキス。
今まで片手で数えられるほどしか受けたことのないその積極的なキスに一瞬固まってしまった。
どくんっと下肢が一層重くなる。質量を増した僕のものに、兄さんが「んんっ」と焦ったようなくぐもった声を上げた。

ちゅ、と可愛らしい音を立てて唇を離す。

「覚悟してね、兄さん」

疑問の言葉か、非難の言葉か。言葉を紡ぐ前にその口を自分のそれで塞ぐと、強い律動を再開する。

「んン――!!んう、う…!!」

ぐちゅぐちゅと水音が響く中で、また兄さんの足がぴくぴくと小さく痙攣して近づく絶頂を知らせる。

そっと腰を掴んでいた手を離して、紅く熟れた胸の突起に手を伸ばす。

「んん゛ー!!」

ぎゅうっと抓った瞬間、がくがくと兄さんの体が跳ね、熱い飛沫がキスをし続けていた僕らの顎にまでかかった。


どく、どくり、と大量の精液を兄さんの中に時間をかけて注ぎ込む。

僕のものが数回にわけて射精するたびに、兄さんの体はひくり、ひくりと波打った。


唇を離せば、はあはあと息も絶え絶えというように兄さんが荒い息を吐く。

「…兄さん…もう一回…。いい?」

ぎょっとしたような兄さんの顔。まだ1回目じゃないか。

入ったままの性器が内壁の締めつけでまた固さを取り戻し、カリの部分で前立腺を引っ掻くように少しだけ抜き差しすれば、また濡れた声が漏れる。

「…いいよね?」

「も、むりぃ…っ」

にこりとほほ笑んで僕が問えば、兄さんは情けない声を上げた。


なんだかんだ言っても、兄さんの自身はまたふるりと芯を持ち始めている。


お互いのことだけを考えて、お互いのことだけを見て。

二人だけで繋がって、二人だけの呼吸が響く。

だって、ここはふたりの、ふたりだけの部屋。




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ふでこ様、40万打リクエスト、ありがとうございました!!
乳首だけでイかせる…ですと!?これは…ねちっこい雪男を書いていいってことですよね!と勝手に解釈して、真剣に乳首責めを書いてみました!

前戯でのねちっこち乳首責めも考えていたのですが、わたしの頭の中の雪様がどうせなら入れたままの方が僕も気持ちいいし効率よくない?とか言い出したので(幻聴)突っ込みながらの乳首責めとなりました←

気に行っていただけるとありがたいのですが!
これからも遊びに来てやってくださいね!本当に、40万打のご報告&リクエスト、ありがとうございました!!!




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