◎ ふたりの部屋(2/3頁)
ゆっくりと挿れられると、じりじりと拡げられて、雪男のカタチをはっきりと感じさせられて、熱くて。
拡げられる感覚が落ち着いたと思ったら、今度は前立腺を押しながら擦られて。
そのまま奥を押し上げられて、頭がおかしくなりそうだった。
「は、ああ…あ、う、」
一番奥で動きを止めた雪男の感触に、ぶるりと勝手に体が震えた。
「ふふ、気持ち良さそうだね、兄さん。」
「っうるさ、…っ」
するりと太股を撫でられて思わず反応した入り口がきゅうと雪男のものを締めつける。
動きを完全に止めた熱がもどかしくて、思わず少しだけ腰が揺れた。
「でもね、今日は…まだ、ダメ。」
そう言い終わるや否や、ぐっと脇腹の辺りに手を差し込まれて、ふわりと体が浮いていた。
そんなことも気にならないくらい、ぐじゅりと繋がったままのそこが一瞬抜けそうになるくらい擦られて、瞑った目の奥で真っ白な光がチカチカした。
「ひうっ…う、あ゛ああ、あ!!」
再び熱に内壁を擦りあげられて、今度はさっきよりも深くを抉られる。
目を開けて涙の滲む視界の向こうを見れば、雪男が意地悪く笑った。
「っうえ、やだ…ッ」
壁に凭れるようにしてベッドに寝そべった雪男の腰の上に座らされている。
初めてではないこの態勢に、何をさせられたかを思い出し、あまりの羞恥心に首を左右に振って拒絶する。
「…今日は別に兄さんに動いて貰おうなんて思ってないよ?」
俺の心を読んだかのように雪男が俺の耳元でそう囁く。
そんなこと言われても、過去何度かさせられたこの態勢からは、やはり自分で動けと、動かなければ終わらないのだと責め立てられた記憶しか出てこない。
「…っゆき…」
「今日はね、こっち。」
「ひあ!」
ぴんっとデコピンするみたいに乳首を弾かれて、思わず高い声を上げてしまう。
そして、はぷ、と口に含まれたと思ったら、暖かい口内でじんじんと痛むそこを労わるようにねっとりと舐められる。
じわりと嫌な熱が下肢に降りてきた。
雪男の左の親指は俺の右の乳首を潰すようにぐりぐりと捏ねくり回す。
「っや…や、あ…ぅ、」
あとは動いてくれるだけでいいのに。
今さらな愛撫に、じれったくて腰が勝手に動きそうになる。
「だぁめ。ねぇ、兄さんならコッチだけでイけるよ、きっと。試してみようよ。」
ぽかん、と雪男の言った言葉が理解できずに呆けたまま見返すと、雪男が左の乳首を甘噛みを越えた力でガリっと噛んだ。
「イあ゛!っんんんう、」
与えられた痛みに体が勝手にぎゅうっと雪男のものを締めつけ、じん、と内壁が擦れる感覚に頭が痺れる。その緩い快感は絶頂には程遠く、痛みを紛らわすのには丁度だった。
「まさ、か…こっち、って…っふあ、」
舌が生き物のようにぬるぬると胸を這う感覚に、耳の先がぴりぴりした。
「うん、兄さんなら乳首だけでイけるかなって。」
「なっ…!!!む、むりに決まって…ッ、あ゛!うぁぅっ」
また強い力で噛まれて、ナカが擦れて、ねっとりと優しく舐められて。
萎えることも達することもないその刺激をずっと続けられるのだと理解した瞬間、ぼろぼろと涙が零れた。
「や…だぁ…っゆき、ゆき…ふつうに、シて、っおねが…ぁあっ!」
ちゅうっと吸い上げられて、離される。
そして雪男は俺の涙を掬うように目尻にキスをした。
「大丈夫。…神経集中させてみて。ほら。僕の舌、見てて。目反らしちゃだめだよ。」
そう言って雪男は、真っ赤な舌をちろりと出して、ゆっくりと俺の胸へと近付けていく。上目使いに俺を監視するように見たままで。
俺は雪男の唾液でてらてらと濡れる自分の乳首を見降ろしたまま、雪男の紅い舌がそこに触れるのをただじっと見ている。
じれったくて、口を開けた雪男の熱い息がかかった瞬間、俺は思わずごくりと喉を鳴らした。
雪男の、紅い、舌が、そこに、触れる。
「は…ふっ…」
かぶりつくかのように大きく口を開けたのに、舌の真ん中から先までを使って、そうっと、ほんの先端をじりじりと掠めるように舐めていく。
雪男の舌のざらざらの一粒一粒がわかるくらいにそっと舐められて、まるで神経を直接舐められてるみたいに、ぞわぞわした。
「あ…あぁ…あっ…や…っ」
鈍くて深い快感が、浸食するように腰を痺れさせる。
「噛まれる方が好き?それとも舐めて欲しい?」
そこを口に含んだまま器用に喋られて、そのたびに雪男の歯が掠って。
「んう!う…あ、しゃべ、んなぁアっ」
後で手を縛られたままで不安定に揺れる体を雪男の大きい手が支える。
「こら、動いちゃだめじゃない。」
「ちが…あっ、」
脇腹を撫でるように柔らかく掴まれて、揺れる腰を止められる。意識すれば雪男の心音が体内から伝わってきて、なんだか恥ずかしくてたまらない。
ひくりと戦慄く入り口が雪男のものを締めつけて、どくりとまた雪男の自身が脈打った。
「んぅっ…は、あ…、」
また子供みたいにちゅうっと胸の突起に吸いつかれて、思わず熱い息が漏れた。
Next→