ごほうび3 | ナノ


ごほうび(3/3頁)

「ゆ、きお…っ」

僕の声を聞いて、僕の姿を確認した瞬間、兄さんの瞳からはぼろぼろと大粒の涙が零れ落ちた。

暴れたのだろう、布団は蹴っ飛ばされているし、シーツはぐちゃぐちゃになっている。その乱れたシーツは触らなくてもわかるほどに、1度や2度の吐精の量ではない白濁で汚れている。
それでもまだふるりと勃ち上がらせた自身を自分の足で隠すようにして、兄さんが横たわったままぶるぶると震えていた。

そういえば、機械音が全くしない。
抵抗の力さえ失った足を開かせると、後孔に深くまで刺さったままのソレを見る。スイッチはONになったままだ。

「止まっちゃったんだ。電池切れかな?」

そう言いながら、ぐりっと中指で少し奥へと押し込んでみる。

「あううっ!!や、あっ」

踵でシーツを引っ掻くようにして逃げようとする足を押さえこんで屈むと、太股の付け根の内側にキツく吸いつく。

「ん、んんぅっ」

びくびくと跳ねる体に合わせて、飲み込んだままの玩具の取っ手部分がひくひくと動く。

「これ、抜いてあげるね。」

ひくんっと戦慄いた入り口を一度撫で、突き出た取っ手を掴むと、勢いよくバイブを引き抜いた。

「ひあ゛ぁああ゛っ!!」

がくがくと震える体は絶頂を迎えているらしいが、兄さんの自身からはねっとりとした精液が一雫落ちただけだった。

「あれ?もう空っぽなの?」

少し固さを失ったソコを扱いてやると、兄さんが「やめて、もうやだ、もうむり」と何度も泣きごとを漏らす。

後孔はずっと玩具を咥えさせていたせいで、はしたなく口を開けたままだ。
ゆっくりと窄まっていくそこに舌を差し入れると、朱く充血する内壁を舐めてみた。

「あっ…あ、そ、んなっ…や、やめっ、」

「どこ触っても『やめて』しか言わないんだね、兄さんは。3件も任務片付けてきた僕にご褒美もくれないんだ?」

「もういいよ」と言い、すっと体を引けば、兄さんの瞳が不安に揺れた。

「晩ご飯食べよう、兄さん。お腹空いたでしょ?」

『弟』の顔でそう言えば、震える兄さんの唇が小さく言葉を紡ぐ。

「い、らない、…っゆきが、いい」

僕に嫌われることを酷く恐れる兄さんは、優しくも冷たい僕の声に反応して、まるで機嫌を伺うように起き上がって僕の下肢に顔を埋めてきた。

僕よりも細い指がベルトを外し、僕よりも小さな唇がグロテスクなものを咥える。
はふ、と熱い息がかかるのに反応した僕の自身に、兄さんが顔を赤らめた。

ぴちゃりぴちゃりと拙い動きで紅い舌が這う。

「ふふ、兄さんってやらしい」

ぐちゃりと濡れた後孔を伸ばした手で弄ると、くぐもった喘ぎ声が漏れる。

完全に自身が勃ち上がったところで兄さんの肩を押して口淫をやめさせると、布団に押し倒して覆いかぶさる。

「僕なんて、いらないんじゃなかったの?」

くちゅりと入り口に先端を押しつけてそう言えば、朱の差した目尻に涙が滲んだ。


「…っただろ…っ」

「え?」


「ご、ごほうび、くれるって……っ言った、!」

真っ赤な顔で見上げてくる兄さんが、悔しそうに、恥ずかしそうに下唇を噛む。

「…そうだったね、いじわる言ってごめんね?…ココ、空っぽになるくらい『ひとり遊び』したもんね。…ごほうび、あげる。」

ぬちゅ、と粘着質な音を立てて、ようやく噤んだばかりの入り口をゆっくりと割り開いていく。

「あっ…あ、あ…っ」

玩具を咥え続けていたためか、ナカはいつもよりずっと柔らかい。まるで本来挿入されるべき孔かのように、うねっては包み込んでくる。

「すごい柔らかくなってるよ、兄さんのナカ。ふふ、こっちも出なくなっちゃったし、おんなのこみたいだね、」

羞恥にきゅうっと締まった内壁をゆっくりと深く抜き差ししながら、吐露することもなくなった自身を擦ってやる。

「うあ、あ、あぁぁ」

「ねぇ、動いていい?」

緩い動きにじれったそうに腰を揺らめかせたのを見計らって、気付いていないかのようにそう聞いてやる。

「んっ、いい、から…っ」

しゅるりと、首に両腕が、腰に尻尾が、巻きついてきた。

「うごいて、うごいて…ゆきお…」

熱に浮かされたような声が耳元で聞こえた。

「うん、ごほうび、だもんね。」

そう言うなり、兄さんの両足を左右に大きく開かせると、カリ首の所まで引き抜いてから、思いっきり腰を打ち付けた。

「ひあ゛!!っあぁあ、あ!あっ、あうっ!」

深くまで穿たれる苦しさにか、快感にか、ぎゅうぎゅうと内壁が本来の締めつけを取り戻す。
肌がぶつかりあう音が部屋中に響く中、ひたすらうねる内壁を掻き分けては最奥を突く。

「気持ちい。すぐ、っイっちゃいそう。にい、さんは?」

「あ!あぁあ!あっ…も、もうっ…あ!ひぁあっ、ゆ、ゆき、ィ…!!」

僕の質問が届いているのかは謎だったが、今はいじわるする余裕は僕にもなかった。
ただ欲にまかせて腰を打ちつける。

顎をのけぞらせて、びくびくと兄さんの肢体が跳ねた。

「――っ、」

つられるように僕も兄さんの中で射精すると、精液がかけられる感覚に、兄さんが小さく「あぁぁ、」と声を漏らした。

それがあまりにも扇情的で。

「…ほんと、かわいい。」

「…ばか、にーちゃん、だぞ、おれ…」

はあはあと荒い息のまま、途切れ途切れに掠れた声で兄さんが応える。

「うん。かわいいね、兄さん。愛してるよ」

だって、本当にそう思うんだもの。

そんな僕に兄さんは、呆れたような顔をして、くしゃりと笑った。


「だから、もう一回してもいい?」

まだ熱を持ったままの自身を中心に、兄さんの体をひっくり返す。
掻き混ぜられた精液が、空気を含んでぐじゅっと厭らしい音を立てた。

「ひうっ!!う、うそっ…」

「嘘じゃないよ。ほら…」

ぐちゅぐちゅと水音が大きくなった体内を掻きまわしてやると、絶頂を迎えたばかりの体は簡単に跳ねる。



後ろからでも寂しくないように、両手繋いで、首筋にキスしながら、突いてあげる。

ね、嬉しいでしょう?兄さん。





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姫路様より頂きました、10万打リク、バイブで1日放置プレイからのラブラブエッチ!です☆
姫路様、たいっへんお待たせ致しましたぁぁ!!!

放置プレイをするくらいだから、と勝手にきてぃく雪様設定にしてしまいましたが、大丈夫でしょうか!?

でもラブラブです!わ、わたし的に…←

姫路様、萌えリクありがとうございました!!




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