◎ Innocence(4/5頁)
冷たい指先に触れると、びくりと怯えるように小さく震えだした手を。
寒くもないのにカチカチと歯を鳴らして怯える唇を。
涙をいっぱい蓄えた揺れる蒼い瞳を。
笑みをたたえて見おろした。
「金造さん…っゆ、ゆるして……こん、な…でき、ない…っ」
「簡単やんか。ほら、」
「や、っいや、だっ…ぅあ、あ、っ」
燐くんの手に重ねるように自分の手を添えると、ぬち、とバイブを入り口にゆっくりと押し込んでいく。
「うあ、あ、っあ」
じりじりと力を込めていくたび、馬鹿みたいに鮮やかなピンク色をしたグロテスクなバイブが埋まっていく。
入り口が太いそれに広げられるように少しずつ少しずつ開いていくのを見る。
「ほら、残りは自分でできるやろ?」
カリを模した先端だけを埋めた状態で、手を離してやった。
俺の言葉に、「できない」と首を振るけれど、そんなの許すわけもない。
泣かれたって、懇願されたって、意味なく謝られたって。
ぶるぶる震える両手に力を入れて、自分で少しだけ押し込むように動かしては呻くように喘ぐその姿に、ぞくりと甘い快感が駆けた。それでもまたぴたりと手を止めては出来ないと無く。
「はぁ。…いつまでたっても終わらんやんか。」
気が長いほうではないと自覚している。
イライラしだした自分を止められないことも。
そっと近づくと、膝で蹴りあげるようにバイブを押し込んだ。
「あ゛ぐっ、あ゛あ゛――!!!」
内臓を突き上げられるようなその感覚に、燐くんがのけ反ってはくはくと呼吸を失った。
「かはっ、あ゛、あ゛…」
「旨そうに咥えこんどるやんか。」
入り口を撫でてやると、何が起こったのかまだ理解できないような瞳が下肢を見降ろした。
「ひ、っ…あ…、」
震える手が俺の膝を弱い力で押し返す。
「ひあ゛っ、や、あ、あ!」
無視するように、そのままぐりぐりと膝でより深くまで押し込んでやれば、ぼろぼろと双眼から涙が零れ落ちた。
「き、んぞ…さっ…やめ、っ…くる、し…っあぐっ、」
逃げられないように手枷を掴んで引き寄せれば、足ががくがくと震える。
ベッドの上にぶちまけた玩具の中から、深紅の長い紐を取り出した。
「っや、やめっ…いやだ…っ」「暴れるんやったら…動けんようにしたろか?」
大きな眼を見開いてくしゃりと顔を歪める燐くんを見て、ふ、と哂う。
奇抜なピンク色をしたバイブを膝で抑えつけたまま、取っ手の部分に紐を絡ませ外れないように2重に括りつけると、その紐の両端を両足の太股の付け根にぐるぐると巻きつけていった。
「ほら、鳴きぃ」
カチ、とバイブのスイッチを入れると、一気に強のメモリまで引き上げた。
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「っあ゛ぁあ゛!っあ゛ア――!!」
内臓の深くを激しく掻き混ぜられて、眼の前がチカチカして、真っ白になった。
「う、あ゛、あぁ!やああっ!やめっ、や、あ゛!」
頭がおかしくなりそうなほどに無機質で固いソレに内臓を抉られる。
足の付け根で固定されている紐を解こうと手を伸ばせば、舌打ちした金造さんに手を取られた。
「あーあ。やっぱ手ぇは後ろやっとこか。」
片手の手枷を外されたと思ったら、ぐるりと体を回転させられてベッドに伏せさせられ、腕を後ろに引かれる。
「あぐっ…!や、やっ、あううっ!」
その間もぐるぐると中で回転をし続ける玩具に、体中が強張る。
さっき外された手枷がまた背中でかちりと止められた。
「ひっあ、あぁあっ」
「ふふ、やっぱこっちのが似合うなぁ燐くんは。」
そう言って後ろから抱きしめられたと思ったら、しゅるりと胸の辺りで紐の擦れる感触がした。
「っひ、やだ…いやだっ…」
「暴れんなてゆうとるやろ。」
ぐ、と髪を掴まれて顔を引き上げられる。
「っぅ、う、」
引き攣れるような痛みに眼をつむれば、べろりと頬を舐められた。
胸と腕を一緒に括りつけるように二重に縛られて、息が苦しくなってくる。
「きんぞ、さ、ん…っ…あばれ、ないから…っは、はずして、っ」
しゃくり上げながら頼んでも、金造さんは優しい声でだめだと言う。
「かわええやんか。な?」
「ッ、んんぅっ」
胸の突起をぐりぐりと抓られれば、いつもより痛みと快感が強く感じる。
「充血してきたからきもちええやろ。こっちおいで。」
まるで荷物を運ばれるかのように上半身を金造さんの右の太股の上に乗せられる。
「足こっち。」
今度は右足を引っ張られて、金造さんの左足を挟むような格好にされた。
小さいとき悪戯をして、ジジィに尻をぶたれる時みたいな、情けない格好。
首の下から金造さんの手が回されて、またぐりぐりと胸を弄られる。
「っあ、…っう、うぁ、」
「なんや、もう慣れてきたん?ほんま、やらしい体しとんなァ」
酷い言葉でなじられながら、ぐるりと入り口を指で撫でられた。
「ひ、あ゛あ゛!!やぁああ゛!!む、りっ…や、や、」
質量のある玩具が入ったままの後孔に無理やり捩じ込むように、指が1本じりじりと入りこんでくる。
引き攣れて痛みすら伴うソコに、無遠慮に指を根元まで含まされた。
「大丈夫やって。切れてへんもん。」
「うああ!!あ、あ!」
ぐちゅぐちゅと指を抜き差しされて、奥は玩具で掻き混ぜられて、胸は痛いほど押し潰されて、頭がおかしくなりそうだった。
「ほな、これから増やそか。」
目の前にビー玉くらいの玉が連なったものを見せられて、さっと血の気が引くのがわかった。
「や…やだぁあっ!!っあ゛あぁああ!!」
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