◎ Innocence(2/5頁)
「っは、ぁ…っは、」
パタン、と扉が閉じる音と共に、燐くんの体が崩れ落ちた。
お腹を押さえて蹲り、荒い息を整えている。
「っぅあ、!?」
背中と膝裏に手を回し、ひょいっと担ぎあげる。
ふわりと浮いたその不安定さに驚いた燐くんの腕が、俺の首に回った。
「もう歩かんでえぇよ、運んだるから…な?」
とさり、とシーツの上に横たわらせると、スウェットを下ろす。
「あーあ、全部漏らしてしもたん?」
「っう、…ぁ…みな…で、っ」
下着はどろどろになっているし、溢れた精液は太股をも汚している。
脱がせたそれを燐くんの目の前に晒すように掲げてやれば、真っ赤になってぐしぐしと泣き始めた。
(やっぱ燐くんは泣き顔が一番かわえぇなぁ)
べちゃ、と重い音を立てて、下着を床に投げ捨てる。
「泣かんでえぇよ、…な?」
舌で掬うように涙を舐め取れば、俺の機嫌を伺うような不安そうな目が俺を見る。
「ほら、アイス食べ。」
にこりと笑いかけて、棒状のバニラアイスの封を破ると、燐くんの口の中に突っ込んだ。
「これも練習、手ぇ使わんと舐めてみ、」
支えるようにアイスの取っ手の部分を持ってやれば、ゆるゆると口淫をするようにぎこちなく頭を動かし始める。
ぼたぼたと溶けたアイスを口から垂らしながら、アイスを舐める燐くんの顎に指をかけると、目を合わせるように上を向かせた。
「零したらあかんやんか」
「ん、ん、んっ」
じゅるっと奥まで含んでは吸い上げるようにして、従順に零さないようアイスを舐め取っていく。
「うまなってきたやん。全部食べてしもてえぇよ。」
棒に残ったアイスを食べきった燐くんの顎を掴んだまま、口づけるように口端から垂れたアイスを舐め取った。
「ぅん…っ」
そのまま甘くて冷たい口内を堪能する。
「口ン中、冷たぁて気持ちえぇな。…もっかい俺のん舐めて?」
ぴくりと肩を跳ねさせて、躊躇ったあとにそっと俺のモノに口を近づけた。
「あぁ…せや。」
にまりと顔が緩むのが止められない。
「足こっち。俺跨いでー。」
「えっ、な、なに…??」
ぐい、と足を掴んで引き寄せると、びっくりしたように声を上げる。
俺の顔を跨がせると、僅かに熱を持つ燐くんの自身が目の前でふるりと揺れた。
「やっ…や、こんなっ…」
恥ずかしさに逃げようとする体を拘束するように両方の太股を掴み、べろりと自身を舐めてやる。
「っあ、ぅんンっ!!やっ、やめて、くださ…っあ、」
口内に導き入れた自身も、掴んでいる太股も、ぶるぶると震えている。
(男と69する日がくるとはな〜)
「ほら、燐くんも舐めてぇや。練習やで、練習。」
俺の言葉に思い出したように、そして与えられる快感から逃げるように俺のモノへと舌を伸ばす。
「んぐっう、んっ」
腰を浮かすようにして自身を押しつけるとむせるような苦しげな声が聞こえた。
気を紛らわしてやろうと、俺も目の前で勃ち上がるソレの裏筋を舐めあげる。
そして思い出したように片手でコンビニの袋を取ると、中から少し溶けたゴリゴリ君を取り出した。
少し上にずり上がるようにして態勢をずらすと、手で燐くんの腰を掴んで落とさせる。
「んう!!っぷは、やめっ、や、なにして、っぁあう!」
ぬるりと尖らせた舌を後孔に滑り込ませる。
吃驚してキツく締めつけてくる入り口を解すように、ぐにぐにと差し込んだ舌を動かした。
「ほら、口離したらあかんやろ。続き、はよ。」
そう言い終えると、またぬぷりと舌を潜り込ませる。
その感覚にぶるりと燐くんの下肢が震え、勃ちあがらせたままの性器からはとろりと先走りが零れて俺の首筋に落ちた。
「や…や…っあ、きんぞうさん、おねが…っ放しッぁあ!」
首を振って必死に否定しているのか、ぱさぱさと太股に擦れる髪がくすぐったい。
「気持ちいいくせに。」
今度は引き抜いた舌と一緒に指を潜り込ませて前立腺を探すようにぐにぐにと奥へと進ませていく。
「っあああ…!!」
2本に増やした指が前立腺を掠った瞬間、がくりと燐くんの上半身が崩れ落ちた。
「…これも、丁度えぇくらい溶けとんで、」
「…!!ひっ、やあぁぁあああ!!!」
指と舌を一気に引き抜くと、3分の1ほど溶けてしまったゴリゴリくんを突っ込んだ。
「ひう…!!あっ…あっ…つめた、っあう、」
尻尾までがピンッと一直線に伸び、全身を強張らせて痙攣するように小さく震えている。
「あー…かわいらしいなぁ、燐くん。」
毒々しいほどの水色のそれは納まりきらずに、はしたない下口からはぼたぼたとアイスを零している。
取っ手の木の棒は内壁の痙攣に合わせてぴくぴくと上下していた。
きちきちに咥えこんでいる入り口を舌でちろちろと舐める。
「や、ああぁ…っきんぞ、さんっ…やだ…やだ…っきんぞう、さん、っ」
懇願するような声が心地よく鼓膜を揺らす。
「俺にもアイス食べさしてぇや。…ふふ、めっちゃ甘いで、燐くんのここ。」
ぴちゃぴちゃとわざと音を立てて舐めてやれば、ひぐひぐと泣き声が下から聞こえた。
(涙と鼻水と涎でぐっちゃぐちゃの顔しとんやろなぁ。あー見たい。その顔見ながら突っ込みたい。)
歯で取っ手の部分を噛みながら引きずり出そうとすれば、早くもどろどろに溶けたアイスは、入り口の部分だけを残してすぽっと抜けた。
「ひあっ、あっ…やあ…!」
「もう溶かしてしもたん?っうわ、」
ぐちゅ、と指を入れると、ナカは体内と思えないほど冷たい。
冷たいのにひくひくとうねっていて、思わずごくりと溢れた唾液を嚥下した。
「っあ、…?」
燐くんの体をひっくり返して位置を入れ替えると、向き合って顔を合わすように態勢を変える。
思った通り、燐くんの顔は涙でぐちゃぐちゃで、泣き続けたせいで目尻が僅かに赤くなっている。
「きんぞう、さん、」
見おろして目を合わせれば、縋るような眼で、縋るような声で、名前を呼ばれた。
「あほやなぁ…」
無意識だろうが、この子は煽ることしか知らないのか、と思う。
冷たい入り口に、熱く猛った自身を押しつけると、あ、と怯えるような期待するような声が漏れる。
「燐くんのナカ…入れさして?…冷たぁて、ぎゅうぎゅうで…めっちゃ気持ちよさそうやねん。燐くんの気持ちえぇトコもいっぱい擦ったるから…な?」
「っぁ…っ」
だめ、と言わない替わりに、弱弱しく首が左右に振られた。
ゆっくりと先端が埋まって行く感覚に怯えるように僅かに腰がひける。
燐くんの両手は拒むように俺の胸に、しかし笑ってしまうほどの力の無さで俺の体を押し返していた。
「こんなん拒否って言わんで、」
はっ、と哂ってやると、首筋から耳の後ろまで顔を真っ赤にさせた燐くんの腰を掴む。
何をされるか理解した瞳が揺れたのを、俺は見逃さなかった。
「奥まで突っ込んで、ぐちゃぐちゃに掻きまわしたるわ…」
「――っ、っああぁあああ!!!」
ひくんと一瞬キツく締まった入り口を割り開くように、一気に最奥まで突き上げた。
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