◎ Innocence(1/5頁)
金燐です!
「きんぞ、さ…っ」
思わず金造さんの服の裾を掴んだ。
ちょっとでも力を抜けば、中のものがとろとろと漏れ出てしまうのだ。
少しずつ零してしまったソレのせいで、下着が冷たかった。
恥ずかしい。恥ずかしくてたまらない。
気付かれたらどうしよう。誰かに知られたらどうしよう。
「も、もう…あるけ、な…っぁう、」
下着から溢れ、太股を伝った液体の感覚に、思わず足を止めた。
服を掴んでいる手がぶるぶると震えだす。腰をするりと撫でられて、ひくりと入り口が緩んだ。
「っあ、あぁ…っ」
また、こぷっと零してしまう。進むことも帰ることもできない、もう一歩も歩けそうにない俺の手を、金造さんの冷たい手が掴んだ。
「もうちょっとや。ほら、見えてったで。」
涙が滲む視界で、オレンジ色の看板が煌々と暗闇を照らしているのを見る。
「やっ…や、ぁ…」
ぐい、と腕を引かれ、歩き出した金造さんに引っ張られるようによたよたと歩けば、歩くたびにとろりと粗相をしてしまう。
「ほら、泣いとったら変に思われてまうで?」
コンビニの入り口で、金造さんの指が優しく俺の頬を拭った。
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涙を滲ませて、必死に後孔を締めて俺の精液を漏らさないようにぶるぶる震えながら歩く燐くんが。
それでも時折 粗相をするように漏らしてしまうその感覚に、羞恥で真っ赤になって涙を零す燐くんが。
可愛くてたまらなかった。
「燐くん、アイスどれにする?」
そう聞けば何も考えられないのか、なんでもいいです、と返してくる燐くんの頭を撫でてやる。
縋るように見上げてくるその眼が、一層 征服欲と嗜虐心を煽るというのに。
(突っ込むにしては細すぎるかなー)
そんなことを思いながら選んでいるなんて知りもしないんだろう。
棒状のバニラアイスとゴリゴリ君を持って、燐くんをその場に待たせたままレジを済ませた。
「ほな、帰ろか。」
そう言うと、燐くんはひくりとまた泣きそうな顔をする。
それもそうだ。ここまで来るのに30分以上かかったのだ。帰りも苦痛と羞恥に耐えながら歩くなんて、絶望的だろう。
「燐くん、こっちおいで。」
手を取ってトイレの方へと歩き出す。
出入り口とは真逆に歩いていく俺に、不安そうに見上げながらもよろよろと付いてくる。
「寮の鍵出しぃ。」
掃除用具入れだろうか、人目に付かずに鍵を使えそうな扉はここくらいしかない。
意味を悟ったのか、燐くんはポケットから鍵を取り出して、俺に差し出してきた。
「もう歩けへんやろ?よぉ頑張ったな」
よしよしと頭を撫でると、必死に頷いてあからさまにホッとした顔をする。
(まぁ、ちんたら帰っとったらアイス溶けてまうしなぁ)
店内の方を確認してから、鍵を差し込んでノブを回した。
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