Even2-1 | ナノ


Even2(1/2頁)


※短編『Even』続編



※いきなりえろす。
雪男が酷い。

注意ワード:ディルド・ボールギャグ・拘束具













「う゛ぅ…っんう゛っ」

「もう、兄さんちょっと静かにしてくれない?」

カリカリと報告書にペンを走らせながら、横目で兄さんを見やる。


中出しされた志摩君の精液を自分の指を突っ込んで掻き出させ、その後でボトルの半分ほど残っていたローションを全部ナカにぶちまけてディルドを突っ込んであげただけなのに。

それからあまりにも喘ぎ声が煩かったのでボールギャグを噛ませて、背面式の首輪付き手枷を嵌めたけど。


ベッドに転がった兄さんはボールギャグからぼたぼたと唾液を零して呻いている。

そそり立った性器の根元は未だにネクタイで戒められたままで、先端から僅かな先走りを零すだけ。


「うーうーっふ、う゛!!」

「ふふ、何言ってるかわかんないよ。」

書類の最後に署名をして、トントンと角を揃えると封筒に仕舞った。
ちら、と時計を見る。

「なんだ。まだ1時間じゃない。先に追加課題作ろうかな。」

「ぅう゛うー!!ん゛ぅう!」

おそらく解放して欲しいのだろう。
ぼろぼろ涙を流して何かを訴えている。
どうせいつもみたいに「ごめんなさい」の一点張りだ。
結局、自分の罪など理解もしていないくせに。

首輪と両手首の手枷が背中のベルトで繋がれているその拘束具は、兄さんのバランス感覚を奪い、力の入らない足でベッドを降りようとした兄さんはそのまま胸から転げ落ちた。

「んぐっ!!う、う゛…」

額を使ってどうにか上半身を起こすと、膝で歩くようにずりずりと僕に近寄り、僕の太股に顎を乗せた。

我慢できないのか、ゆるゆると性器を僕の足に擦りつける。

「ズボン汚れるでしょ。」

「う゛ぅっ!!」

痛みを与える強さで睾丸を足で押し上げると呻き声が上がった。

ずびずびと鼻を啜りながら泣き出した兄さんに、さすがにボールギャグを噛ませたままでは呼吸が苦しそうだと思って外してやる。

唾液でどろどろになったそれは、ゴトリと重い音を立てて床に落ちた。

「は、は、っゆき、ご、ごめんな、さい…っゆ、るして…ゆるして…もう、っ」

兄さんにとって許しを請う言葉など常套句で、全ては自分が快楽を得るための言葉でしかない。

ゆるして、と涙を流しながら僕に縋る兄さんはとても可愛らしいけれど、兄さんはただこの苦痛の先にある快楽しか見ていない。

「躾け方間違ったかな?」

涙を拭うように頬に触れると、愛想を振りまく猫みたいにその頬を擦り寄せてきた。

「どうして欲しいか言ってみて。」

「い、イきたい、っ」

馬鹿だね兄さん。僕がそんな言葉で満足するわけもないことくらい、分かっているだろうに。

「それで?」

「う、うしろの、取って…っ…おなか、おもくて、くるし、い」

僕のモノより僅かばかり小さいディルドに、粘度の高いローションをあれだけ入れておいたのだから当然だろう。

「ふうん。」

「あぐぅうっ…!!や…やめっ、」

足の裏でお腹を押してやると、ぶるぶると痩躯が震える。

「それで?」

「あ、あ、…っ腕の、も、はずして…手、しびれて…っ」

「そう?よく似合ってるじゃない。」

僕がにこにこと笑いかけると、兄さんはひんひん泣く。

酷いな。僕が苛めてるみたいじゃないか。
いつまでたっても被虐趣味を認めない兄さんは、いつも僕を悪者にする。

ほんとに嫌なら、こんなことで性器を勃ちあがらせて蜜を零すなんて、おかしいでしょう?

「じゃあ…今のして欲しいことの中から…一つだけ。おねだり聞いてあげるよ。どれがいい?」

まぁ、兄さんの答えなんて分かりきっているけれど。

「イ、きたいっ…まえ、の、はずして…ゆきぃ…っ」

「……悲しいなぁ。兄さんは僕のが欲しくないんだ?兄さん一人で気持ち良くなればそれでいいんだね。」

予想通りの答えに、僕も用意していた言葉を返すと、「あ…」と躊躇うように視線をさまよわせた。

「一緒に…気持ち良くなれるトコ、知ってるよね?」

「あ…あ…っ」

ぐりぐりとディルドをさらに奥に突き刺さるように足で押し込んでやると、苦しいのか、兄さんは魚みたいに口をぱくぱくさせる。

「ぬ、ぬい、て…うしろ、…ひぐっ、」

しゃくり上げて泣きながら、兄さんが観念したようにそう言った。

思わず、口角がにやりと上がるのを止められなかった。-------





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