崩壊の音(5/5頁)



あの、始まりの日から、俺が『新しく』なった日から、1か月が経った。

やっぱり雪男が何を思って俺にこんなことをするのかは分からなかった。

苦しい程の快感が、雪男が考えた罰なのか。


ただ、毎日、俺は雪男の帰りを待つ。

俺が生まれた報いを受けるために。






雪男の手には、小さな切り傷が無数についている。

「ただいま、兄さん。」

「おか、えり、ゆきお、」

『それ』はまるで儀式のように。

雪男がゆっくりと俺の口に指を入れる。

歯に肉が当たる感触がして、直後、じわりと血の味が口の中に広がった。

そっと目を閉じて、雪男の血を喉に送り込む。


どくり、


心臓が跳ねて、ぐにゃりと思考が溶けた。









カチリカチリと俺の歯と、雪男の履いている制服のジッパーがぶつかる音がする。

「ほら、頑張って、兄さん。」

くん、と雪男の下着に鼻を埋めて嗅げば、じわりと自分の下着が濡れたのが分かった。


「は、っは、はふ、っ」

歯にボクサーのゴムの部分をひっかけて、少しだけ引き下ろす。
制服のズボンにひっかかって、うまく脱がせられない。

「んぐ…う――」

布地を噛んだまま左右に首を捩って、なんとか雪男の勃ちあがった自身を晒せば、小さく雪男が哂った。

「ふふ、仔犬みたい。えらいね、ちゃんと出せたね。舐めてもいいよ。」

そう雪男が言うなり、俺は先端に舌を伸ばした。

ちうちうと僅かに零れる精子を吸い取るように舐める。

「んん、んむ、ぅ、ぁ」

そうして口の中に導くと、雪男が好きなところばかりに舌を這わせる。
じわり、じわりと滲みでてくる先走りを舌に乗せると、頭が痺れた。

「っ、うん、もう、ちょっと。」

は、と熱い息と共に雪男の手が俺の耳をなぞる。

これは雪男がイきそうなときの、合図。

「ん、ぅ、らひて…」

口の中いっぱいに頬張ったままでは上手く言葉にできなかったけど、雪男は分かってくれる。

「うん、出してあげる。零さず飲んでね。」

「ンン…っ」

喉の奥までゆっくりと飲み込めば、嚥下するように喉が勝手にヒクついた。

「…――ッ、」

耳を撫でていた手が髪にうずまり、さらに奥へと押し込まれた瞬間、びしゃっと熱い熱い精液が喉の奥にかけられる。

「んっ、ンっ、」

「っふ、ミルク飲む赤ちゃんみたい。」

雪男の言葉に、蕩けた俺の脳は、そうかもしれない、と思っていた。

雪男の精液が自分のナカに入るたび、全身に甘い甘い快感がじわじわと広がって、わけがわからなくなる。脳みそがジンッて痺れる。

「下の口にも、いっぱい食べさせてあげる。…おいで、燐。」

「ゆきお…、」

その言葉に誘導されるように、俺は雪男の首に手を回した。









LaLa様・しん様に捧ぐ。
いやぁ…ほんっと長くなってしまい申し訳ないです(苦笑)

しん様がひたかくしシリーズがお好きだと言って下さったので、別バージョン的な感じで書きました!もし片思いにブチ切れた雪男が違う行動をとっていたら。
そしてLaLa様リクの「腹黒な雪男が燐を自分から離れられないようにする」ということで、もわわ〜とこの薬ネタが浮かびました!媚薬とは少し違いますが…媚薬+催眠的な感じで。拷問ではないですが拘束も入れて見ました☆

素敵リクエスト、そして10万打祝いのお言葉、ありがとうございました!!
遅くなってしまい申し訳ないです;
そしてこれからも遊びに来てやっていただけると嬉しいです★





←小説TOPへ戻る


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -