溺れる魚(1/3頁)
※注意ワード:拘束 薬 玩具 尿道責め 撮影
そりゃあ、たった一人の家族で、たった一人の兄弟で。
そんなん、分かっとる。
けどなぁ。
登校も、昼飯も、寮も一緒。
その上、俺と一緒に居る時まで、弟を見つけるたび「あ!ゆきお!」なんて花みたいな声で駆けていくから。
――せやから、奥村くんが、悪いんやで?
「し、ま…?」
怯えた目が見上げてくる。
「何、俺以外の男と仲良うしとるん?燐。」
「な、んのことだよっ!俺、俺は何もっ」
それはそうだろう。
自覚なんてないだろうし。
そう、自覚がないことが罪だとも気付かない。
そっと頬に触れると、びくりと体が揺れた。
「なん、で、怒ってんだよっ…」
「奥村くんが悪いんやんか。」反論を唱えようとした口を自分の口で塞いだ。
ただの、キスじゃないけど。
「っっんうぅ!!?」
自分の口内で溶ける寸前だった、忍ばせていたカプセルを口移しで奥村くんの口へと舌で押し入れると、吐き出そうとする前に思いっきり後ろ髪を掴んで上を向かせる。
「んぐ!!っげほ!えぁ、っな、に…」
その衝撃でカプセルを飲み込んだらしい奥村くんが、むせながら涙目で睨んできた。
「奥村くんが、素直になれるモンや。嬉しいやろ?」
「だから、なにっ、」
こういうツテも、役に立つもんやなぁ。なんて思いながら、奥村くんの髪を引いたままベッドまで引っ張っていく。
後ろ歩きでよたよたと数歩後退した奥村くんは、端に躓くようにしてベッドに倒れ込んだ。
理事長が塾生に用意してくれた部屋は、特別仕様らしく、完全防音になっている。その上、坊と子猫さんはこんな時間にはまだ帰ってこない。
「動いたあかんえ。」
そう言って扉まで戻ると、カチリと鍵を締めた。
その音にビクリと奥村くんが体を跳ねさせたのを視界の端で捉えたが、今さらびくついたってもう遅い。制服の上着を脱いで、ゆっくりベッドに上がれば、奥村くんは怯えたように後ずさった。
「し、しま…」
上気してきた頬にそっと触れた瞬間、奥村くんは「は、」と小さく熱い吐息を漏らした。
「なに、なんで、っ」
もどかしげに擦り寄せ始めた膝を割り開くと、ソコは布地を押し上げるように張り詰めている。
「よかった。ちゃんと効いとるみたいやなぁ?」
半端ない治癒能力から、浄化されることも可能性に考えていたが、どうやら奥村くんの悪魔の体は、毒だと認識しなかったらしい。
「さっきのっ……なんなんだよ、っ」
自分の体を守るように、両手で己の両腕を掴んでいるが、その手が小さく震えだす。
はぁはぁと息が荒くなってきたところで、裏筋あたりをズボンの上からガリガリと引っ掻いてやればあっけなく甲高い声を上げてびくびくと体を震わせた。
「あう、うぅ…っ」
「うわ。もうイってもうたん?パンツん中ドロドロちゃうん。脱ぎぃや。」
「―――っ」
いやいやをするように首を横に振った奥村くんに、「ズボン汚したら裸で帰ってもらうけど?」と囁くと、小さく唸って震える手をベルトにかけた。
手に力が入らないのか、もたもたと外す仕種に焦れて手伝ってやる。
「っあ…!」
ベルトを外して一気にズボンを引き抜けば、まるで子供がお漏らしでもしたように大きな染みが出来ていた。
「ほら、パンツくらい自分で脱ぎぃや。」
恥ずかしさに唇を噛みしめながら、ゆっくりと下着を脱ぐ姿は、たまらないくらい淫猥だ。
外気に晒された奥村くんの自身も、脱いだ下着もどろどろで、いっそう情欲を煽る。
「あーあ、しゃあないなぁ。汚さんよう、蓋しといたるわ。」
「…え、な、なにするつも、ひっ!!」
ベッド横のチェストから綿棒を取ると、それで裏筋をなぞるようにしながら垂れている精液を掬う。
「じっとしとりや。動いたら怪我するさかい、」
ぎゅうと左手で奥村くんの自身を少し強めに握り、体が強張った瞬間、先走りを零すその小さな小さな孔に、綿棒をゆっくりと差し込んだ。
「ひぁああ゛ああ゛ぁア!!!」
まるで絶頂の時のようにガクガクと体を震わせ、指先はシーツをキツく握りしめている。
「結構入るもんなんやなぁ。ほら、蓋しといたったで。見てみ。」
「あ…あ…」
ぼろぼろと大粒の涙が次々零れ、茫然と己の自身を見おろしている。
ソコは、反対側の丸みを帯びた部分だけを残して、あとは全て小さな孔に飲み込まれている。
「自分で抜いたらナカ傷つくから、抜いて欲しかったら俺に言うんやで。」
「ぬ、ぬいて、しま…いたぃ…これ、やだ…っ」
ひぐひぐとしゃくり上げながらすぐに懇願してくるその姿は、いつもの奥村くんからは考えられないくらい淫媚で可愛らしい。
「まだあかんよ、」
そう言って涙が伝う頬をべろりと舐め上げれば、またぽろぽろと新しい涙が頬を濡らした。