◎ ひらり、欲情(3/3頁)
「どっちもいやだ」と、そう拒んでくると思ったけれど、舐められるのはよっぽど恥ずかしいらしい。僕にすればどっちでも好都合な2択に、兄さんは羞恥に濡れた声でねだってくれた。
結局はこの行為を止める方向にはいかないその2択に、必死で答える馬鹿な兄さんがとっても愛おしい。
「いいよ。じゃあ指に変えたげる。」
そう言って自分の指を2本、口に含んで唾液を絡ませると、中指をつぷりと差し込む。
「あう…っ、」
唾液を流し込んだ内壁は、濡れた指を難なく飲み込んでいく。
「…入り口、やわらかくなってる…」
そう言えばきゅんっと締まる後孔に、半分ほど引き抜いた中指と一緒に、人差し指も添えた。
少し苦しいかもしれないけど、ごめんね。なんて心の中だけで呟いて。
「へぁぁ、っあぁ、」
ぬめりのおかげで、きちきちだけど素直に飲み込んで行くのをじっと見つめる。
自分の怒張もこうやっていつも飲み込んでくれているんだと思うと、一層下肢が重くなる。
早く入りたくて――けど絶対に傷付けたくない。
「ぁあぁ、ぁう、っああ、」
前立腺を掠めるように、ゆっくり指を抜き差しすれば、快感に溺れた声が聞こえる。
「んぅう…!」
爪先まで引き抜いた指に、3本目の指を添えてじわじわと侵入していけば、広げられるようなその感覚に兄さんが呻く。
「は、うぅ…っ」
シャツからうっすら見える胸の飾りを、服の上から口に含めば、ぴくぴくと内壁が痙攣したあと、緩んだ。
「痛くない?」
そう聞けば、涙目ながらも、小さく頷いてくれる。
「ゆ、きお…」
きっと無意識なのだろう、キスをねだるように首に手を回されて、ほんと、この兄は馬鹿だと思った。
「煽らないで、って言ってるのに…」
そんなことされたら、もう我慢できそうになかった。
3本目を飲み込んだばかりの指を、全部引き抜いて、一呼吸する暇さえ与えずに、猛った自身を兄さんのナカに埋め込んだ。
「っあぁぁ…ゆ、きぃ…っ」
ひどいことを言いながら、いつも雪男は俺のこと気遣ってくれてる。
雪男の舌に、指に、脳みそまでぐちゃぐちゃにされて、気付いたら雪男にしがみ付くように手を伸ばしてた。
「に、ぃさ、っ」
雪男の余裕のない声が聞こえる。
「あっン、んぅ、っふ、」
キスされながら、服の上からぐりぐりと胸をいじられて、布地が擦れる感じがもどかしい。
おまけにぐちぐちと入り口ばかり擦られて、思わず両足の太腿で雪男の体を挟むようにすれば、雪男が小さく笑った。
「ッ、ふ。…奥まで欲しい?」
「っ、う―…ぁ、もうっ…」
いいよ、と優しくて低い声で囁かれて、ぞくぞくと背筋が震えた。
「ッ、あぁァ――!!」
ずずっと進んできた熱い肉が、快感を連れてくる。
そして、俺は連れ去られるんだ。
「兄さん…に、いさん、っ」
「あ、っゆ、ゆき、っあぁぅ――!」
溶けてしまいそうに繋がってるところが熱くて、一番奥を何回も何回も突き上げられて、眼の前がチカチカして、頭の中が真っ白になった。
ドクリと自分の胎内で弾けた熱にまた内腿が痙攣して、雪男にキスをされながら、俺の意識はプツリと途絶えた。
「はぁっ、は、…ごめんね、兄さん…無茶、させちゃったね…」
最後の1滴まで兄さんのナカに注ぎ込んで、整わない息のまま口づける。
ちょっとした悪戯のつもりで着せた女子の制服。
揺れるスカートから覗く足に触れた瞬間から、自分でも驚くほど制御ができなくなった。
きっと起きたら、また「へんたい!」と罵られるんだろうなと思って、小さく笑った。
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渡辺さま、リクエストありがとうございました!
次回雪燐長編でにょたを書こうと思っているのですが、ちょっと後の方になりそう&女装燐たんが書きたくなり…短編で書かせていただきました!
そして…すみませんー!!ズザァッ
いちゃ甘リクにもかかわらず…趣味に走ってしまいましたぁぁぁあ!!(土下座)
すみませんすみません!!
でも愛は溢れておりますので!(笑)
もらってやっていただけると嬉しいです♪(/ω\*)
先になりますが、予定通り長編では初にょた書くつもりです!
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