◎ Cobalt(4/5頁)
(出雲ちゃんて、奥村くんのことが好きやってんなぁ〜)
じい、と。彼を凝視しながらそう考える。
可愛らしいもの好きの彼女からしてみれば、天真爛漫な奥村くんは『可愛い』の部類に入るのか。
もしくは候補生認定試験の時に助けられて恋心が湧いたのか。
あまりにも長い時間、奥村くんの顔を見ながら考えていたせいか、不安げに、「しま…?」と声をかけられた。
それもそうだ。
誰も居なくなった教室で、奥村くんのズボンを脱がして指を突っこんでいる最中だ。
「っあ…、っ!」
思い出したように中を弄ると、また甘い声が漏れた。
「なぁ、奥村くん。俺のこと好きー?」
「っぁ…、あ、っす、すき…っぅン!」
ローションでどろどろに蕩けさせたソコは、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てている。
前立腺を指の腹で何度も擦ってやれば、気持ち良さそうな声を上げながら模範解答が返ってきた。
奥村くんは絶対に『志摩は?』なんて聞き返さない。
面倒くさい女のように、何度セックスをしようが、自惚れたり束縛したりしない。
「ふふ、えぇ子やね。」
ぐち、と濡れた音を立てるソコに、もう1本指を増やせば、眉根を寄せて、短く息を吐いた。
先走りに濡れる奥村くんの自身に制服を汚されそうだったので、くるりとその体を回転させて、机に手を付かせる。
「左足、机に乗っけて。」
そう言えば「え、」と振り返って躊躇うような視線を送ってきた。
「ん?」
有無を言わさぬように笑顔で返してやれば、奥村くんの震える左足がゆっくりと、机によじ登るように机の上に置かれた。
揺れる髪から覗く耳が、羞恥で紅く染まるのは可愛らしい。
「っぅ、」
ひやりとした机に自身を擦りつけるような格好になって、その冷たさに一瞬奥村くんが息をのむ。
「そこ、いつも坊が座ってる席やねぇ」
「――っ!!や、っしま…!っあぁぁぁあう!!」
思い出したようにびくりと足を降ろしかけた奥村くんの、膝を押さえつけるようにして固定すると、一気に自身をずるりと埋め込んだ。
「は、気持ちぃ。ふふ、足上げとるから、俺のん咥えてるとこ丸見えやでぇ?」
「や、やあぁっ、ぁ、あ、ひぅ…っン」
いやいやをするように頭を振りながら、それでも逃げずに綺麗な背を反らす奥村くんは、快感に従順で。
「あっ、あ、っうぅン――っあ、も…っ」
ぐちゅぐちゅと律動に合わせてローションの水音が教室内に響く。
「え、もうイくん?」
ひくひくと絶頂を知らせるように痙攣し出した内壁に、手を前にやって奥村くんのふるふると先走りを零すソレの根元を、きつく戒める。
「っや、ぅ――!!」
吐精の寸前で止めてやれば、奥村くんが切なげな声で鳴く。
「ゃ、や…しま、っは、はなし、てっ…」
力の抜けた手で戒めている俺の手を引っ張られる。
「奥村くんは一緒にイきたぁないん?」
耳元でそう囁けば、微かな抵抗すら無くなった。
「っあ、ぁあ、っあう…ンぁっ」
絶頂寸前のぎりぎりの責苦を続ければ、机の上で両手を握りしめて、あられもない声を上げ続ける。
「は、っも、イこかぁ」
ぎゅうぎゅうと射精を促すように蠢く内壁に、堪らず息が乱れて。
「しま…、し、まっ、あっ、あぁぁああぅ!!」
前立腺を擦ってやりながら、奥の奥で吐き出した瞬間、せき止めていた手を緩めてやれば、あっけなく奥村くんは達したようだった。
「はふ…ぁ、…ぁ…」
ぴくぴくと未だ痙攣を続ける胎内に、数回に分けて最後まで絞り取られるように吐き出すと、ずるりと熱いナカから引き抜いた。
「ンぁっ…」
小さく声を漏らして、くたりと机に伏せた奥村くんを抱き起こせば、机と制服は奥村くんが吐き出したものでどろどろに汚れていた。
「あーあ。どうするん?これ…」
机に吐き出された白濁を、人差し指で掬って口元へ持っていってやれば、躊躇った後に、おずおずと俺の指を舐め始めた。
「ふふ、ぜんぶ、ちゃあんと綺麗にせなあかんよ…?」
そう言って視線で机を示してやれば、奥村くんの蒼眼が見開かれた。
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