螺旋 (3/3頁)
「っひぅ――――!!!」
がり、と噛みついた歯が、布地を越えて自分の手首に突き刺さった感触がした。
でも、そんなこともどうでもよくなるくらいに、下肢が熱かった。
熱い、焼けた楔が、一気に内臓の奥まで押し込まれる。
逃げたくてもうまく体が動かせない。息すらうまく吸えない。
「かはっ、ぁ、うぐっ」
セックスの意味くらい知っている。
胎内に入ってきたソレが、何かくらい分かる。
ただ信じられなくて、認めたくなくて、全身が震える。
「狭いな…緩めろよ、」
眉根を寄せてそう言った『弟』が、涙でぐにゃりと歪んだ。
唯一絶対の『兄弟』という繋がりが、揺らいでしまった。
そこに残ったのは――
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ずず、と自身を引いて、また奥まで押し込めば、苦しそうに兄さんが呻く。
「っふ、ぐっ…ぅ」
見つめ合ったまま、兄さんの奥まで入りたかったのに。
これは視線を外した兄さんへの罰だ。
僕の先走りが僅かな助けになり、さっきより少しは動かせるようになってきた。
「っう、っんン!」
先まで引き抜けば、てらてらと滑る朱い内壁が捲れて、僕のモノに巻きついてくる。
「ははっ、何勃たせてンだよ」
「ぁう――!!」
ふるふると半勃ちになっているソレを、ぎゅ、と根元で握ってやれば、兄さんの腹筋がびくりと震えた。
「突っ込まれて気持ちいいって、兄さんって変態?」
「――っ!!」
思い出したように前立腺を集中的に擦りあげるようにしてピストンしてやれば、手の中のモノがびくびくと固さを増していく。
「ふぅっ、うぁ、っ、ん、ン」
律動に合わせて僅かに漏れる声に煽られて、両足を限界まで折り曲げさせると、腰骨を掴んで引き上げるように寄せた。
「ぅ、ぁぐッ――!!」
無理な体勢に、兄さんが呻く声が部屋に響く。
ぐちぐちと濡れた音に、兄さんの耳が赤くなるのが見えて、もっと羞恥を煽りたくなる。
「気持ちいいって言えば?女みたいに奥突かれてイけばいい。」
「ふぁっ、んぐ…っ、ん、ン!」
両肩に担いだ兄さんの足が、ぴくぴくと震えだす。
イく時の顔が知りたくて、兄さんが噛んだままの腕をはずせば、涙やら唾液でぐちゃぐちゃになった兄さんが見上げてきた。
「…イけよ」
「ひっ、ぁ―――!!!」
痙攣と共にうねる内壁に、溜まらず熱を吐き出せば、高く腰を掲げた体勢のせいで、兄さんもぼたぼたと自分の顔に射精した。
「ぁ…ふ…」
ひくん、ひくん、と緩い痙攣を続ける体から、ずるりと自身を引き抜く。
「ふふ。自分に顔射するってどんな感じ?」
「ぅ…ぁ、」
虚ろな目からぽろぽろと零れた涙は、白濁と混じって紅い頬を伝って落ちた。
とろとろと肌を滑り落ちる精液を舌ですくい取っては、兄さんの唇へ持って行く。
呆けたままの兄さんは従順に、自分の白濁と僕の唾液が混ざったそれを、こくりと嚥下した。
「兄さんは今が一番綺麗だ」
僕だけの兄さん――
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あ、あまな様、いかがでしたでしょうか!?(ドキドキ)
口調の荒い雪男は初めてでドキドキでした…!!
せるふがんしゃとか勝手に書いてみました(ぉぃ)
そして嬉しすぎるコメント、ありがとうございます(*^o^*)
こちらこそ、頂くコメントが糧になっております…!!
頑張りますねっ(≧∇≦)ノ