愛の形は人それぞれ@



俺は頭の鋭い痛みで目を覚ますと、そこは薄暗い倉庫の様な部屋だった。

身体を動かそうと、腰を上げようとするとガチャリと片足の足首に何かが引っ掛かってる様な音がした。

真っ暗闇の中まだ目が慣れないこの中でその正体は確かに分からないが鎖の様な物に俺の足は繋がっているみたいだ。

「‥‥何処だよ此処‥。それに何だこれ‥。」

身体は足首だけ鎖に繋がれおり、他は何処も拘束されていなかった。

俺はその場で立ち上がり、よく見えないこの倉庫内を歩いてみる。

しかし、誰も居ない様でこの部屋には俺が歩く度に鳴る鎖の音だけだった。

「本当に此処何処だよ‥っ、誰がこんな事を‥?」

答えが返ってくる筈もなく俺の嘆きは無言の部屋に消えていくだけで。

俺はその場にうずくまり、訳の分からない状態にただ震える身体を抑える事しか出来すに居た。

その時、遠くの方からコツコツと足音が響いた。

「‥すみません!助けて下さい!!すみません‥!!」

俺は出来るだけ大きな声で気付かれる様に叫んだ。

声が聞こえたのか遠くの方から聞こえていた足音は、この部屋に着実に進んでいる様に聞こえた。

その足音が止まると、ガチャリという音がし扉が開き小さな光が俺を照らす。

「すみません‥!俺、何か閉じ込められたみたいで‥!!、あの、助けて下さいっ!」

逆光でその人の顔は見えないが、俺はその人に助けを求める様に必死に訴える。

その人はカツカツと足音を立てながら俺の前に立ち、うずくまっていた、俺の目線に合わせる様にしゃがみ込み俺と目を合わす。

すると‥その人は俺のよく知る人物だった。

「‥‥カミーユ‥?」

「そうだよ、シン。カミーユだ。

カミーユの姿を確認した俺は今までの恐怖が爆発し、泣き出してしまった。

そんな、俺をカミーユは優しく抱きしめ背中をあやしてくれる。

「カミーユ‥っカミーユ‥っ!、俺怖くて‥っ、カミーユ‥!」

「そうか1人で怖かったんだな。もう、大丈夫だぞ、俺が一生めんどう見てやるから。」

泣きじゃくっている俺はカミーユの言葉の意味なんて理解できなくて‥‥。




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