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▼ 本当の気持ち

『焦がれ』の凌牙視点です


Wは今何をしているのだろうか……

WDCから数ヵ月が過ぎ俺は穏やかな日々を過ごしていた。復讐というしがらみも消え璃緒も目を覚まし前よりは幸せだ。

(だがWがいない……)

復讐のしがらみが消えたということはもうWとの関わりが消えたという事だ。それは本来嬉しいはずなのに俺は少し寂しかった。まだ俺はWが好きなのだろうか。

俺とWは一度付き合ったていたことがある。一年前のあの大会の時だ。俺が璃緒や大切なものを失い独りでいたときあいつはそばにいてくれた。俺はもちろんあいつが璃緒をあんな目にあわせたということは知らなかった。何故Wがあの時側にいてくれたのかそれも分からない。ただ、俺はWが側にいてくれるWが好きだった。だがあいつは離れていった。もしかしたら俺に負い目を感じていたのか、それともただ俺を嘲笑いたかったのか知らない。俺はあの時裏切られたと思った。俺にはWしかいなかったから……

そこから遊馬と出会い少しずつWが離れていった辛さを和らげていっていたがその時、またWが現れた。真実を知って裏切られた悲しみと璃緒の事での憎しみとで俺はわけがわからなかった。ただただWを追いかけた。復讐と本当のWの心を知るために。

そしてWとのデュエルに勝ったときあいつがした本当の事を聞くことができた。その時はNo.の事もあって冷静に考えられなかったが今となると嬉しかったのかもしれない。Wは璃緒を傷つけようとしたわけではなく助けようとしてくれた事や、あいつの父親との葛藤。もっとあいつの本当の事が知りたいと思った。そして本当に俺の事が好きだったのか、も……

今Wは何をしているのだろうか。こうして焦がれているのは俺だけなのだろうか。

もう一度Wに会いたい、だから……

(早く俺に会いに来い……)



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だから誰だよ

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