再び出会えたこのキセキ
時空振動により集まった仲間達と共にジ・エデールを倒した俺は元の自分の世界に戻って来ていた。
毎日、それとなりに忙しく考え込んでいる暇なんて無いが時々何かが物足りなくて、その物足りなさが分からなくてイライラする。
ふと、あのZEUTHで戦っていた日の事を思い出すと不謹慎かも知れないが、何故か心は満たされていた気がする。
今、俺に足りないものは何だ…?この世界の仲間はみんな俺の周りにいるじゃないか…。誰が足りない…?俺を満たしてくれるのは誰だ…。
あの戦いの中で俺を叱って慰めて励ましてくれたのは…あいつだ。
別れる時、また会おうなって笑って別れたあいつ。
カミーユだ。
今俺が足りないのはカミーユなのか…。カミーユ…!カミーユ!会いたい!会いたい、カミーユ!
この気持ちは一体何なのだろうか…?
友達として友人として親友としてカミーユは大好きだ。
でも、何か違う。この気持ちは……なに…?
分からない、カミーユ教えてくれ、この気持ちを教えてくれよ。
会いたい。お前に会いたい。なぁ、どうしたらお前に会えるんだ?やっぱり世界が違うから無理なのかな…。
…カミーユ…好き…。
自分の世界に帰って来て毎日思い出すのは自分と違う世界の住人の事。
ひょんな事で知り合い、同じ敵を倒す目的を持って戦い抜いた戦友の事。
気を抜いたら思い出すのは紅い瞳を持つ少年、シンの事。
今、どんな事しているんだろうかとか、どこにいるんだろうとかどうでも良い事ばかりが頭に浮かぶ。
それに何だか寂しい。一体、何だろうなこの気持ち。
とにかくお前に会って、話がしたい。声が聞きたい。なぁ、何処で何をしている…シン?
俺はお前が……好き…。
時は流れ、二人は再び戦場で再開した。
「カミーユ!?カミーユなのか!?」「シン!話は後だ!今は敵を倒すぞ!!」「ああ!」
二人は協力し敵を一掃し、そのまま母艦に戻る。
そして、自機から降り二人は再開し、自分の心に秘めた思いを互いにぶつける。
「カミーユ…!会いたかった!俺、お前が…好き!」「シン!俺も離れてる時お前の事ばっかり思い出してな、俺も好きだ、シン。」
互いの気持ちを伝えた二人は微笑みながら抱き合った。
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