君は何を想う



ふと、カミーユは横を見るとシンの首がうとうとと揺れているのが見えた。

「シン?眠いなら寝るか?」

そう、聞くカミーユにシンは首を横に振った。

「やだ、まだカミーユと居たい‥。」とシンは目を擦りながら言う姿は眠そうで。

そんな、シンの姿にカミーユは先程まで見ていた本を閉じシンと目を見合わせた。

「シン?どうした?何かあったのか?」

心配そうに声をかけるカミーユにシンはただ首を横に振る。

「何でも無い。寝たくないだけ」

そう、呟くシンはカミーユの服の裾をぎゅっと握った。

「シン?何ても無い様には見えないんだが‥」

自分の裾を弱々しく握るシンにカミーユはそっと優しく手とりシンの手をを包み込んだ。

「シン?お前には俺が居る。だから、何でも話せよ。」

優しく握り込んだ手に力を込め、カミーユは不安げに揺れるシンの目を見詰め話し掛けた。

そんな、カミーユの言葉が効いたのかシンはぽつぽつと喋り出した。

「ごめん‥カミーユ‥。何か、寝たらカミーユがどっか行っちゃいそうで‥。」

そう、不安げに喋るシンにカミーユは握り締めていた手を引いてシンの顔を自分の前に近付けた。

「シン?不安がるな。俺はちゃんとお前の傍に居る。もし、お前が不安で眠れない時はこうして手を握って寝よう?絶対にシンを一人にはしない。」

カミーユは握り締めていたシンの手を更にキツく握り真っ直ぐな瞳でシンを安心させる様言葉を掛けた。

「カミーユ‥ありがとな。じゃ、今日は手を握って寝てくれるか‥?」

シンは強く握り締められている手に握り返し、カミーユにお願いした。

すると、カミーユは言葉は発しずシンをベッドに押し倒し。

「お休みシン。良い夢を。愛してる。」

「カミーユ‥俺も‥あ‥愛してる‥から‥お休み‥。」

握り締めあった二人の手は一晩中離される事は無く。




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