君を祝おう全力で



これは、皆が寝静まり始める頃の二人の恋人の話である。


シン・アスカは薄く明かりが付いてるだけの廊下を歩き、恋人であるカミーユの部屋に向かっていた。

 
「くそ!もう、こんな時間じゃないか。カミーユ寝てるかも。」

ぶつぶつとシンは文句を言いながら、早歩きでカミーユの部屋に足取りを進める。

カミーユの部屋に付いたシンは持っていた時計で時間を確認すると、その時計の針は11時58分を指している。

シンはほっと一息着くと、時計の針が刻々と進むのを見詰め、59分になった時扉を開いた。

そこにはベットに横たわりすやすやと眠るカミーユの姿が。

そんな、カミーユを起こさない様にシンは静かに近付くとカミーユの身体に跨がる。

そして、時計の針が0時を刻んだ時カミーユの身体を揺すり、こう呟いた。

「カミーユ!!お誕生日おめでとう!!!」



身体を揺する刺激と愛しい恋人の声で目を覚ましたカミーユはまだ、働かない頭を使いながら自分に跨がるシンの姿を見つめる。

カミーユの態度に、シンは状況が理解出来て無いと悟り

「カミーユ今日誕生日だろ!!だから、祝いに来た!!、お誕生日おめでとう生まれて来てくれて本当にありがとう。‥‥大好き‥!」



カミーユはシンの普段より素直な言葉に、眠気は飛びとろける様な笑みを見せ、自分に跨がるシンの頭を抱き寄せた。

その体制のまま、カミーユはシンの耳元で囁く


「ありがと、シン。お前にそう言ってもらえるだけで、誕生日が幸せなものになる。俺も愛してるシン。さぁ、もう遅い寝よう??」

シンはカミーユの胸にぐりぐりと頭を押し当て頷いた。

「カミーユ、お休み。起きたらたっぷり祝うから‥。好き‥。」

カミーユの部屋からは二人分の寝息が流れ始める。



HAPPY birthday !!
カミーユ!! 11月11日





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