Silver spoon wars
ふしぎなお茶会、きらめく銀の匙
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【 SSW学園文化祭パンフレット 】を一部抜粋
表紙裏 「 文化祭のすゝめ 」より
一、自分のシフトをしっかりとこなすこと
一、学校の備品を破壊しないこと
一、他クラスへの過度な冷やかし行為は厳禁
一、後片付けまでしっかりと行うこと
一、各自、文化祭を全力で楽しむこと！
なにか不明な点等は本部までご連絡ください
p6「 SSW学園文化祭出し物一覧 ( 執筆途中 ) 」より
◎高等部
・三年 演劇 ☆
・二年 ピタゴラスイッチ ☆
・一年 メイド喫茶
◎中等部
・三年 お化け屋敷
・二年 わたあめ
◎各部活
・天文部 プラネタリウム ☆
・演劇部 体育館にて演劇を披露 ☆
・華道部 展示
・茶道部 お茶会 ☆
・文芸部 部誌の販売
・放送部 落し物のお知らせ等 ( 受け取りは本部にて行えます )
・魔術部 魔術部ショー、グッズ販売 ☆
◎同好会
・猫ちゃん同好会 写真展
☆マークのものにつきましては、上映スケジュールを各自ご確認ください
確定ではないので、追加事項等ありましたら自由にお願いいたします
なお、より詳しい地図をご希望の方は、本部にてお渡ししております
原稿執筆 : ヴァレーニエ ( 高等部二年 )
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＿＿我ながらいい出来だ、と考える。午前11時、足並みもだんだん増えてきて、ようやく文化祭の雰囲気が肌に馴染んできたところだった。わたくしは文化祭パンフレットをぎゅっと握りしめた。表紙はやはり、普通のコピー用紙のざらざらとした感触だ。思い返せば、文化祭実行委員をやるのは、中等部の頃から数えて4回目。だが、こんなに手こずったのは今年が初めてだった。
なにがダメかって、先ず、実行委員長が気にくわない。高等部3年のリク先輩は、初回の実行委員の集まりにまさかの不在、なぜかほかの3年委員に推薦され、その場にいないにも関わらず晴れて実行委員長に就任を果たしたが、その仕事っぷりはきわめていい加減である。実行委員長としての権限をことごとく振りかざし、担当教師への伝達からパンフレットの代筆、実行委員長の言葉の台本まで副委員長であるこのわたくしに押し付ける鮮やかな手つきは、もはやその道のプロといって過言でない。
今日だって、先輩は当然のようにわたくしに仕事を押しつけると、そそくさと自分のクラスの準備に出かけた。今思い返せば色々とおかしいはずなのに、うまいこと言いくるめられてしまうから不思議だ。退屈になって、パンフレットを丸めて、その中に声を吹き込む。声の振動で手が微かに震える。文化祭はまだ、とても円滑に進んでいる。