「オレ、シャロさんの為ならなんでもできるよ。乱暴にしたって、好きに扱ったっていい」

 酷く心酔した目を向けた彼奴はそう言った。擦り寄った体はまるで惚れ込んだ男に欲を移すように。一瞬俯いてまた此方を見上げる動作すら、何故か今は一時も離せない。

 「セフレだってなれるしストレス発散の人形にだってなれる。…だから、さ」

 じ、と見つめたピンクの瞳は一切の揺れもない。それがどこか恐ろしくも感じて、俺も一切の動きが取れずに見つめ返した。
 次の言葉が聞きたくないような、けれどどこか待っているような。

 「──オレを使ってよ、シャロさん」

 ちゅ、と浅く触れた唇は酷く濡れていた。




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