Silver spoon wars
ふしぎなお茶会、きらめく銀の匙

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「 あ〜…おれ、俺か うん、そう いつきだよ 」


一樹 - Itsuki
お菓子一派 - バームクーヘン / ♂ / 17y


自分のことがよくわからないが、他人のことも別にわからなかった。自分が目覚めた時部屋には当たり障りのないものしかなかったし、結局最期まで特に置いていなかった。曖昧なものは嫌い。目に見えるものしか信じない主義。愛とか幸せとか、自己とか名前とか、そういうの面倒。そういうの大切にする人も面倒。名前も貰ったとはいえ別に大事にしてないので、呼び掛けられても反応がワンテンポ遅れる。過去がないのか思い出せないのか、それさえも定かではない。人間として生きてきた過去を忘れているような気もするし、そんなもの最初からなかった気もする。いずれにせよ未来に希望が見えていないので生きていくのがしんどい。漠然とつらい。なんの理由もなくめっちゃ生きてくのがいや。でも死ぬほどのこともないし、まあそこそこの生活できてるし、仕方ねえなあと思ってた。気持ちが落ち込む夜はなんとなくリスカしてた。切るのが上手かったので、跡はそこまで残らないものの痛みと出血はしっかり伴っていた。痛みに興味はなかったが、流れる血は目に見える確かなもので好きだった。その時は情緒不安定になっているので止められると泣く。泣くというか涙が流れる。戦争にも興味はなく、友人や恋愛にも興味はなく、ただぼうっと生きていたらナイフさんに人生を終わらせる方法について教えを受ける。最初こそまさかそんな、死ぬなんて怖いことと思っていたものの、言われた日からそればかり考えることになってしまった。なんだかそれで良いような気がしてきて、流されるまま、気が付いたら切られていた。おわり

結局切られて切り株になるまで館を出なかったので、肌はほぼ白に近しい。ダークオークの髪は少しかため、木だからかもしれないね。前髪ぱっつん。伸ばしっぱなしだったが肩にはつかなかった。つり目、浅緑の瞳は焦点があまり定まらない。ぐる目。会話していてもどこ見てるかわからない感じ。閉じ忘れる口。顔だけは本当に整ってる。銀色の指輪を左手の人差し指につけてる。なんかズボンのポケットに入っていたので、邪魔にならないように利き手でない方につけようとしたが、左手薬指に指輪はなんだか嫌だったので人差し指にした。暗めの山吹色のシャツに卵色のレーダーホーゼン、のようななにか。別物かもしれない。裸足の姿も観測されていたが、実際のところエスパドリーユがお気に入りだったらしい。体つきは華奢感。見た目的には、15、6くらいに見えるのかもしれない。聞いても知らないね、としか答えてくれない。168cm。

胴を切ると切り株になる。すごくいい椅子になる。が、まあ、本人の知ったところではないよね。自覚はなく、本人は魔法がないのだと思っている。

一人称俺、二人称あんた・お前。あと名前呼び捨て。主さまのことはご主人サマ。ナイフさんは(名前)サン。会話のテンポは遅いが、一応話は聞いている。鸚鵡返ししたり、相槌を何度も言ったり、同じ言葉を繰り返しがち。けど急にお前あの時ああ言ってたじゃん、ってね。手伝えと言われれば家事はしていた。技量としてはまあ、そこそこ。ミニマリストで部屋自体はさっぱりしていたが、大量のものを仕分ける系統の作業は苦手だったらしい。卵料理が好きだったが、紅茶はあまり好みじゃなかった。甘くても辛くても耐性はつよい、味覚はまとも。生クリームがちょっと苦手。閉鎖空間も苦手。


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