明ける嘘 / 煙ライ
「 煙羅、って名前、面白いよね 」
「 おーおーー、お得意の法螺話開催した?てかそこ座んな、商売道具の机なんだけど 」
「 もう、そういうのじゃないって。なんかこう、響きが面白いじゃん。 ──えんら、え、ん、ら、エンラ、えんらー 」
「 ……流石に気色ワリーんだけど、辞めてくんね? 」
「 えー、嫌だな 」
「 嫌とかそういう問題じゃねえし… 」
「 だって、好きなんだもん。
煙羅ってなまえも、煙羅も 」
「 、は? 」
「 だから、辞めない 」
「 ……いや、そう……いやいや、いや、…嘘だろ?いつもの… 」
「 どうだろう、ね 」
「 …………ライ、 」
「 そんなこわい顔しないでよ、…真相はまた明日話すから。
──だから、明日までずっと考えててね 」