「ごめんね。何も覚えてなくて…
………ごめんね」




ロシュ

マシュマロ/ ♂ / ~23y


 爽やかな記憶喪失好青年。物腰柔らかで誰とでも分け隔てなく話すが、記憶が無いために話が合わなかったり。人物の記憶は勿論、つい最近の出来事ですら記憶に無かったりするのでみんなの話題にはあんまりついていけない。自分でもどこまで記憶があるのか把握しておらず、基本的には誰とも絡まず窓の外を眺めていることが多い。

 ピンクホワイトの細い髪は真ん中からやや左に流したセンターパート。薄ら目元や耳にかかるほどの長さでストレート。さらさらというよりはふんわりした髪質。ほんのり赤く染まった目元に今にも泣き出しそうなうるうる瞳はマゼンタ。下がり眉で如何にもな困ったちゃん顔。泣きぼくろが右目の下にひとつ、ふたつ。そして左薬指には指輪がひとつ。誰かとの指輪なのかただのオシャレなのか、今となっては何ひとつ分からない。
 ぴったりしたタートルの半袖黒地Tシャツにこれまたぴったりめのデニムパンツ。あっさりした服装を好むため、ちゃらちゃらしたものやふわふわしたものはあまり好んで付けたがらない。靴は踝辺りまであるチャック式のショートブーツ。色は淡い榛色。身長177糎。

 ぽり、と頭をうしろを掻くとひとつの情報が得られる。それは無くしたペンの在処だったり、こっそりプリンを食べた人物だったり、銀の匙を持っている人間だったり。その情報はあやふやだったりする事もある為、鵜呑みにはできない。けれどはっきりと見えた情報は確かである。
 その情報が大きいものになればなるほど、彼の中の記憶がひとつ抜け落ちてしまう。記憶と交換で手に入れた情報も確実なものになるが、それすら覚えているか分からないのであまり使えない。

 一人称は俺。二人称は君、○○さん。
 いつから館にいるのか、いつから記憶喪失なのか、いつから記憶がないまま日々過ごしているのかさえ分からない。本人は記憶喪失な事は認知済み、多少気になる事はあるがマナーや礼儀などは覚えている為特に気にしてないそう。中々の事では動揺しない男。故に戦争についても最初は理解不能だったが今となっては楽しむ行事、と割り切って参加している様子。
 今は館のみんなの名前を覚えることが趣味になっているらしい。






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