Silver spoon wars
ふしぎなお茶会、きらめく銀の匙

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 あー、おれがなんでここにいるか?聞ィてもつまんねーと思うぜ。あれだよ。師匠が今海外赴任中でさ、面倒見てくれないワケ。それで師匠が仲いいって言う主におれ預けられたってだけ。まー、師匠の都合だよな。そンだけだよ。
 師匠って何の?ッて――魔術のだよ。おれ、弟子。え?血縁じゃねえよ。身内みたいなモンではあるけどさア…話、こんで終わりでいい?

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 魔術師のお弟子なココです。擬人化がアリな世界なので魔術師がいてもいいんじゃないかという個人の見解。魔術師になれるかなれないかは魔力があるかないか、です。人間の大半は魔力を持っていないハズ。ココも魔力はもともとない人間でした。ふつうのにんげん!
 師匠がお弟子に育てられそうな子供を引き取ろうとしてたとき、何かの手違いで魔力を持たない孤児のココが師匠のもとにやってきました。師匠はがっかりだったのですが、一回引き取ったのにまた返させるのも忍びないということでお手伝いとして近くに置いておくことにしました。
 ところが!ある日、師匠のおうちの台所にて、椅子に爪先立ちで立ち戸棚の整理をしていると、バランスをくずして椅子から落下してしまいました。後頭部を打ったので意識を失ってしまうのです。すごい物音がしたはずですが、生憎師匠は不在。師匠の家には誰もいなかったのです。ですが、バランスを崩していたときに戸棚から落ちた箱にラングドシャが入っており、ラングドシャがココに入り込むことでココは文字通り九死に一生を得たのです。猫耳はそのとき生えました。本来なら人間の耳はなくなるはずですがたぶんなんか頭の打ち所がよくなくてうまく消えなかったみたいです。
 擬人化となることで魔力を手にしたココは、今度はお手伝いさんではなくお弟子として師匠と住まうことになります。やったね。ココは魔力を持っていないのに師匠に引き取ってもらったことに対して申し訳なく思ってたのでもやもやが晴れたし、師匠は師匠で弟子がちゃんとできたのでウィンウィンだ。

 ちなみに師匠は気のいいオッサンです。40代くらい?魔術師としてはそこそこ。中間管理職くらいのポジ。絶賛反抗期ココですがそれを受け止めるぐらい気概のあるすごいひとです。お口はあまりよろしくない。その影響をココは受けてるのかも。主様がどの年代かはわかりませんがお知り合い、だとか。



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