「 私がこんなにも貴方に尽くしてあげてるのに、どうしてこっちを見ないの? …ねえ、なんでよ… 」




アズ

水あめ / ♀ / 19y


 ねちっこいオンナ。普段は高飛車でプライドが高く、あたしが一番なんだとお高くとまっている。けれど、いざ自分が捨てられるとなったら惨めにも縋り付いてやだやだとしがみついてくる。自分が選別される側に慣れていないせいか、プライドが高いせいか。酷く落ち込んで静かな日は、誰かに捨てられたと思っていい。
 少しでも冷たい態度や適当な返事をされると途端に不安になりがち。すぐ病む。顔や態度には出さないものの、次第に距離を置くようになる。すぐ嫌われたーなんて思っちゃう。マイナス思考つよめ。お高くとまるのだって、そうでもしなきゃ自分が壊れちゃうから。

 老竹色の髪は腰辺りまでうねうねしている。ゆるふわではない、うねうね。前髪はしっかりめのパッツン、目の少し上。裏葉柳の、一際も二際も長いあほ毛が二本。柔らかめでふわふわの髪質。いつも慎ましく伏せがちな瞳は錆浅葱。いつもじとりとねちこく見つめてくるくせに、見られたらすぐ逸らしちゃう。目尻がほんのり垂れ目気味。丸顔で全体的に丸みを帯びている。標準体型だけどむっちりして見えるタイプなのてかなり気をつけているそう。
くすんだ、水色とも緑ともとれない色のブラウス。真ん中にボタンの列があり、大きめのフリルで包まれている。長袖で袖に向かって膨らむバルーンタイプ、手首のところできゅっとしまって袖がひらひらと。ぱっと映えない黄色の細リボンを襟元に。薄めのぼんやりした紺色の膝丈プリーツスカートにうっすら緑がかった黒タイツ。はっきりとした色の服は好まないらしく、これ以外の服でも淡くてぼんやりした色を好んでいる。靴は装飾も何もない、すっと履くだけのフラットシューズ。色は何種類かあって、その日の気分で決める。緑がかったグレーの手袋に、左手中指にゴールドの指輪。身長157cm。

 彼女の心が病めば病むほどに、彼女の周りがじとじととしていく。湿気というよりは、水あめのねばこい感じが。それは次第に実態化して、本当の水あめがたらりと落ちてくるようになる。ちなみに病まなくても指先から水あめが出せたりしちゃうので、料理にはもってこいのオンナ。

 一人称は私、アズ。二人称は貴方、呼び捨て。
 恋多き乙女。あまりに惚れっぽく、館の半数には恋をしたことがあるらしい(?)。その想いがどうなったかは知らないが今も恋をしているあたり、そういうことなのだろう。恋に恋してる。
 きょうだいのことはすき。彼女にとって唯一の変わらないもの。ただ自分の世話を焼いたり手際が良く動けるため、己のだめだめさを余計痛感して辛くなるときもある。すぐ病む。でもそんなことで嫌いになったりしないし、あたしもあの子みたいにならないと、と前向きになれるが数十分もしたら忘れる。おばか!






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