2021/02/02 追記
 1月11日、ツイッターで「お題箱にお題ください!」とわめいたら、二通のお題を頂きました。ありがとうございます。
 二通のうち一通が、『桃色の飴玉を、いつか君にあげられるときが来たら。』でした。これは某掲示板でわたしが使っていたスレタイで、ハンドルネームの由来にもなった思い入れのあるフレーズです。これは天啓なのだろうと、そのお題でこの連作を書くことを決めました。
 決めたはいいのですが、このフレーズはそこそこ長く、思い入れはあるが深い意味も何もないぺらぺらなフレーズで、使い勝手がかなり悪い。そこで、フレーズを単語に切り分けてそれを連作のひとつひとつのタイトルにすることにしました。その時のメモによると、連作は4編の短編小説から成っていて、それぞれタイトルは順に「桜桃」「飴」「きみに捧ぐ」「くちづけのそのとき」だったそうです。このタイトルを決めた時点で結構元フレーズからは脱線しています。お題をせっかく下さったのに申し訳ない……;;
 結局「桜桃」は「光あれ」に、「飴」は没に(みやゆうでした。途中まで書いたのですが、この連作とは雰囲気が違うかなと思って没にしました。完成したら単発であげたいと思います)、「きみに捧ぐ」は「聖域」に、「くちづけのそのとき」は「そのとき」になりました。
 テーマは、うーん、まあ、タイトルの通り「救済」です。たぶん、「桃色の飴玉をあげる」ということは救済と等しいんですよ。知らんけど。
 テーマを「救済」に決めたのは、太宰治の『桜桃』を読んだためです。これまであまり太宰の作品を読んでこなかったのですが、太宰作品って言葉はソフトで読みやすいのに暗くておもしろいですね。
 「光あれ」というタイトルは、聖書の創世記での神さまの言葉に由来します。
 「聖域」というタイトルは、録画したのに見るのを忘れていた、黒革の手帳の新春スペシャルを消化しているときに思いつきました。福山雅治さんの声、やばすぎませんか??
 「そのとき」というタイトルから、「そのときは、そのときよ」というフレーズがうまれました。丁度そのとき、かてぃさまがツイッターで「ささやかな幸せを踏みにじったらどうする?」というフレーズのおはなしが読みたいみたいなことを仰っていたので、リクさんとヴァレーニエのあの会話ができました。
 わたし、書いた小説に込めた思いとか仕掛けとか伏線を、自分の胸に留めておくだけじゃ我慢できないタイプなんですよね。だからこうやって、一部だけでも書くとすごく楽。まあ、語りすぎも興ざめな気がするので、『救済論』の裏話はこのへんで。では! 
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