「…ね、ねぇ小太郎」
控えめに呼べば、小太郎は少し俯いていた顔を上げてくれる
しかし長い前髪のせいで、瞳が見える事はない
「ちゃんと進んでる?」
あたしの質問に、声は出さずともコクコクと頭を縦に振る
確かに少し…ちびちびと進んでいるのだろう
だがあたしにはどうしてもそれは進んでいるとは言えない
「も、もうちょっとガブッとっていうか…」
小太郎から視線をずらし、少ししどろもどろになりながらも思った事を言う
しかし小太郎はあたしの言葉を素直に…というより直球で受け止めたのか、先程までのちびちびから突然速度を上げた
「え、ちょ…待っ…ッ…!!」
いきなり上げられた速度に慌てて小太郎を止め、ポッキーから口を離そうとしたが間に合わず
柔らかい唇は数秒くっついたのち、控えめにリップ音をたてて離された
真っ赤な顔で小太郎をみれば、いつもの無表情とは違いゆっくりと口元を上げて笑ってくれた
「ばか…」
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小太郎はかわいいから
ちびちび食べてそう
でも小太郎だって男の子だから
好きな子はちょっと
苛めてやろうかなって
可愛すぎて悶絶しそうです
もうこっちから食べちゃいたい
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