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『なんか作るってなんもねぇな。』
高杉「美佳。」
『あら、どうしたの?』
高杉「居心地悪い。」
『何が居心地悪いだ。さっさと仲直りしろ、このヤロー。』
美佳を追って台所に向かった高杉を銀時は落ち着かない様子で見つめた。
桂「そんなに気になるなら一緒に行けばいいだろ。」
銀時「なぁ〜にが?別に、何にもないし〜?」
桂「素直ではないな、お前は。」
『銀時〜!!小太郎〜!!ちょっと手伝って〜!!』
面倒くせぇと言いながらもちゃんと台所に向かう銀時を桂は笑う。
銀時「うおっ!!高杉が!!」
『可愛いでしょ、晋子ちゃん!』
銀時「ここまでエプロンが似合わないやつもいねぇよ?」
高杉「てめぇよりは似合うだろ。」
銀時「お前はそれ何をしようとしてたんだよ。」
高杉「てんぷら。」
銀時「あのな、料理ベタで粉まみれなんて可愛い女の子限定だからな。
三十路近いおっさんがやっても可愛くねぇからな?」
『晋助は可愛いよねぇ。』
桂「うおっっ!!殻が入ってしまった。もう一つ…」
銀時「おい、ヅラ!!卵を無駄遣いすんな!!」
『晋ちゃん、晋ちゃん!!!』
高杉「このくらいできる。」
『出来てないからやめて!!なんか怖い、晋ちゃんが包丁握ると!!』
高杉「…刀で切るか。」
桂「おぉ!高杉。名案だ!包丁より刀の方が使い慣れているからな。」
銀時「何斬ったか分からない刀で食べ物切るのやめろよ!!」
桂「この間何斬ったかなぁ…あぁ、うるさい天人だ。」
高杉「政府の犬どもだな。」
銀時「もう帰れ!!お前らもう帰ってくれよ、頼むから!!」
野菜を切って衣を付けて揚げるだけのはずのてんぷらに相当の力を使った銀時。
ボケだらけのこの場に新八の有難さに感謝するばかりだった。
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