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一通り、練習も終わったあと2人の姿は喫茶店にあった。
『にしてもまぁ、さすがだねぇ。小太郎は。
飲み込み早い。』
桂「俺を誰だと思っている。」
『ヅラ。』
桂「ヅラじゃない、桂だ!!」
傍から見れば普通のカップルに見える2人。
土方「けっ、攘夷志士様ともあろうものが変装もせずに女とデートなんざ…」
沖田「どうしやす、土方さん。姉さんが居たらそうそう手を出すことはできやせんぜ。」
土方「何ビビってんだ。美佳も桂のことを知っていながら、俺たちに通報することもなく居たんだ。
十分犯人隠避罪だろう。」
沖田「いやぁ、そういう事じゃなくて、姉さんの前で桂に手出したら…こっちの命が…」
土方「ドS王子が聞いて呆れる。」
『ンフフ〜なぁ〜にしてるのかなぁ?トッシーに総悟??
私のストーカー?』
「「げっ!!!」」
土方「攘夷浪士朝日奈美佳、神妙にお縄についてもらおう!!」
気配を消して、真選組の2人に近づいた美佳に驚いた2人だったが、なんとか体裁を立て直し、美佳に向き合う。
『なんで?』
土方「指名手配犯、桂小太郎の隠避の罪だ。」
『小太郎?どこに?』
沖田「どこにって、姉さんの隣…あれ?」
桂「隣とは…もしかして僕のことですか??」
土方「いやいやいや、お前桂だろう。」
桂「あ〜よく間違えられるんですよねぇ。そんなに似てるかなぁ?」
『え〜そんなことなくなくない??』
沖田「あれ、あるんじゃねぇですかい?」
『あれ?なくない?はないでしょ。それがないだから…あっ、あるか。
んじゃぁ、似てない。』
沖田「うわぁ、適当…」
土方「おい美佳、俺はお前に忠告したはずだ。
桂や高杉がお前や万事屋とどんな関係があろうが、俺たちには関係ねぇ。
俺たちの邪魔をすれば容赦なくしょっぴく。」
『あっそ。しょっぴきたいなら、しょっぴけばいいじゃない。
はい、どーぞ。』
土方「…お、お前もだ、桂!!」
桂「だから、僕は桂じゃありませんって。ヅラです。」
土方「…総悟、手錠。」
沖田「へい。」
『ぎーんーとーきーーーーー!!!!!』
沖田「急に大声出さないでくだせぇ、姉さん。
今更悪あがきしたところで…」
銀時「おぃ、何してやがんだ、腐れポリ公。」
土方「どっから現れやがった、万事屋…」
銀時「あ〜やだやだ。皆さ〜〜ん!!真選組の副長と隊長が無実の一般市民を逮捕しようとしてま〜す!!
こんなことがあっていいでしょうか。
否!!!いくら正義のためとは言え、無実のしかも女性を!!!お縄に掛けるとは!!」
土方「おい!!」
銀時の大声に周りの庶民はヒソヒソと眉をしかめながら、真選組の2人を睨み付けた。
そしてなんとかその場から逃げ切った3人は万事屋へと戻って来ていた。
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