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桂「美佳知っているか。」
『知らない。』
桂「まだ話し始めてないんだが…」
『なんかどうせまたろくでもないことだから、聞かない。』
桂「お前、最近銀時に似て来たぞ。
昔はどんな話でも楽しそうに聞いてくれていたというのに…
あぁ〜あ、あの可愛らしい美佳はどこにいったものか。
まったく嘆かわしい!!」
『嘆かわしいのはこっちです、小太郎くん。何でそんな変な水着の男とプールに来ないといけないのさ!!』
桂「だってぇ〜人前で裸晒すのは恥ずかしいんだもん。」
『…何がだもんだ!!』
桂「それに、日焼けしちゃうしぃ。」
『…女子かよ、お前は!!それに!!プール行くなら、他の皆も呼べばいいでしょ?
何が楽しくて私と2人っきりでプールなんか来てるのよ。』
美佳の言葉に桂は彼女の頬に手を寄せ、グッっと顔を近づける。
桂「それをわざわざ言わないと分からんのか?」
見慣れた顔ではあるが、綺麗な男の顔が目の前にあればドキドキもするもの…
『…小太郎のくせに生意気。』
桂「他の者が居たのでは練習ができんからな!」
『…練習ってなに?』
桂「もちろん水練だ!」
『小太郎のバカ!!アホ!!無駄にいい声出すんじゃねぇ、電波バカ!!』
桂「な、なにを急に怒っているのだ??
俺はただ水泳が得意ではないから、教えてもらおうと…
これから夏になればきっと銀時やリーダーにプールや海に誘われることもあるだろう?
そんな時に泳げないんじゃ恥ずかしいだろう。」
くだらない理由に美佳はため息を吐くしかなかった。
『そりゃぁ、私は水泳できますけども。
でも、言っとくけど銀時も泳げないからね。』
桂「何!?銀時も??じゃぁ、練習しなくてもいいかな?」
『まぁ、泳げない男より、泳げる男の方がモテはするだろうね。』
桂「べ、別に、モてたいからやってる訳じゃないもん!!」
そうは言うものの、桂は美佳に習い、泳ぎの練習を続けた。
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