─────---- - - - - - -
≪美佳と攘夷≫
『あぁぁぁぁ!!!晋助ぇぇぇぇっっっ!!!』
「「「「なっっっ!!」」」」
『晋助〜』
銀時「美佳ちゃん!こんなチビに近づいちゃいけませんっっ!!ペイペイッ!!」
あ〜らら、ありゃもしかして三角関係ってやつですかねぃ。
こいつぁ、おもしれぇ。ちょっくら探り入れますかねぃ。
旦那ぁ、今度は俺が進めさせていただきますぁ。
って聞いてねぇな。
土方「過激派で知られる攘夷浪士高杉晋助にこんなところで出会えるたぁ…」
でも姉さんが高杉に抱き付いちゃって手だせやせんぜ。
「おぉ〜い、金時!!酒はこっちでよかか?」
銀時「あぁ、辰馬。こっちこっち。」
『銀時、つまみは?』
銀時「ちょ、待て。なんで俺に全部聞くわけ?」
「美佳、いい加減高杉から離れんか。」
『やだ〜。』
「美佳は昔っから高杉がお気に入りじゃのぅ。」
「何を言うか、坂本。美佳のお気に入りは銀時だろう。」
『どっちもお気に入り〜』
桂に高杉…こいつはとんだ収穫だ。
檻に入れられて出られないのがちと残念だが…
にしても姉さんのあの甘えっぷり…ガキの頃からの付き合いだかなんだか知りやせんが、他人がいちゃいちゃしてるのなんか見るのはなんか癪に触りますねぃ。
妙「美佳さん、そちらの皆さんは?」
『あっ、私のバカ兄貴たちだよ。この長髪美人の小太郎は知ってるよね。
で、この黒いもじゃもじゃが…』
坂本「坂本辰馬と言います。」
妙「あの、よくうちの店にいらっしゃいますよね。いつもおりょうを指名する…」
坂本「あぁぁ!おんしはいっつもおりょうと一緒に居る〜!」
『相変わらず女好きなんだから…そんで、こっちの片目の黒髪美人が高杉晋助。』
新八「あの…着物はだけすぎじゃないですか…」
高杉「あぁ?」
新八「い、いえ!!なんでもありません!!
よくお似合いですね、その着物!!そんな派手な柄を着こなすなんてさすが!!」
旦那ぁ、なんでこいつらと一緒なんでぃ?
銀時「あぁ、買い物をしてる途中にヅラと辰馬に会って、そしたら辰馬が高杉も今江戸に居るから皆で飲もうって。
ほら、お前らも飲め。
その代わりそっから出てくんなよ。」
土方「こんな檻今すぐ叩き斬ってやる!!」
土方さん、一体どうやって叩き斬るつもりですかぃ。
刀もバズーカも武器は全部奪われちまったって言うのに。
素手でどうにかするつもりですかぃ?
『…私の目の前で小太郎と晋助に手出したら私が叩き斬ってやるよ、トッシー。』
土方「うっ…」
近藤「…こわぃぃぃぃ!!!お妙さん、助けて〜!!!
美佳さんに殺されるぅぅぅぅ!!!」
妙「じゃぁ、死んでください。」
近藤「そんないい笑顔でなんてことを!!僕は絶対死にませんよ!!絶対に死にませんよ!!」
あぁ〜もう近藤さん、ちょっと静かにしてくだせぇ。
なんの話も進まないじゃないですかぃ。
銀時「んぉっ!この酒うめぇな!!」
高杉「てめぇに酒の味なんかわかんのか?」
銀時「あぁん?そういうてめぇはどうなんだよ。
大体な、ガキは酒なんて飲んじゃいけねぇんだよっ!!
おまわりさ〜ん!!子供が飲酒と喫煙してますぅ〜!!」
桂「よさんか銀時。久しぶりにこうして5人揃ったのだ、日ごろのうらみつらみは忘れて、飲もうではないか。」
坂本「そうじゃそうじゃ。楽しく飲まんと酒がマズくなるきに〜。」
高杉「…美佳、お前はペースを落とせ。」
『えっ、普通だけど…』
坂本「あはははは!!!さすが美佳は酒豪じゃのぅ。」
桂「そう言えば覚えているか、攘夷戦争の時代。」
高杉「コイツが酒樽空にした話か?」
えっ…酒樽?
銀時「あ〜あれはたしかに驚いた。何べんも小便行くなと思ってたら…」
桂「最後の酒樽が空だったな…」
高杉「あんときのコイツの腹すごかったぞ…ククッ」
『あ〜〜〜もう!!昔の話!!今はそんな無茶な飲み方はしないから!!』
銀時「お前、この間酔っぱらって俺がおぶって帰ったろうが!!」
『あれ、そうでした?』
妙「フフフ、早速盛り上がってるわね。はい、みなさん、おつまみ作ってみました。
まだたくさん作ってるから食べてくださいね〜。」
「「「「『…』」」」」
妙「あら、どうしたの?遠慮せずに食べてくださいな。ほら、真選組の皆さんも。
ここに置いておきますね。猿飛さんもいつまでそんなところで縄に縛られてるんですか。
こっちに来て一緒に食べましょ。」
銀時「新八っっ!!神楽!!どうして止めなかった!!」
神楽「銀ちゃん、私止めたよ。必死に止めたよ!!」
新八「でも、姉上が包丁持ってほほ笑むんですもん!!」
近藤「いや〜お妙さんの手料理が食べられるとは!!…うん…なかなか個性て…き…」
土方「近藤さぁぁぁぁぁんんんんん!!!」
あ〜らら、近藤さんぶっ倒れちまった。
← →
9/19
←contents
←main
←top