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<銀時目線>
あぁ〜結野アナは可愛いなぁ〜。
こうさぁ、儚げ美人っつーの?
この可愛い声といい、毎朝さ、この人の笑顔を見ると「よし!頑張ろう!」って思えるもんなぁ。
どうにかこうお知り合いになれないもんかねぇ。
あれだよ、お知り合いになったら銀さん頑張っちゃうよ。
友達からの〜ちょっと悩み相談に乗ったりしちゃってさ、洒落たレストランとか行っちゃってさ。
それで…
銀時「実は上に部屋取ってあるんだ…う〜ん、もう少しいい声…じ、実は…ちげぇな。
実は…ん?」
肩に重みを感じ、横を見ると美佳の野郎が寄りかかって眠ってしまっていた。
銀時「働きすぎだ、バカ野郎。」
美佳の頭を膝の上に乗せて、身体を椅子の上に乗せる。
相変わらず綺麗な髪の毛だ。
コイツみたいに綺麗なサラサラヘアが欲しかったよ、俺は。
10年以上ぶりに会ったコイツは10年前より遥かに色っぽい大人の女に変わっていた。
そりゃぁ、10年も経てばそうなんだろうけど…
いっつも可愛らしい笑顔で俺の後ろをくっついて回るような奴だったのに、いつの間にか大人になって、勝手に強くなって、勝手に色んなもの背負い込んで、勝手に居なくなった美佳。
何勝手な事してんだって、帰ってきたらぶん殴ってやろうと何度も考えていたのに、
目の前のコイツを見たらそんな気なんて無くなってしまった。
元気そうに笑う反面、時折不安気な表情を見せる。
心配すんなっつったって心配するような奴だ。
そういうとこは昔から何も変わらねぇ。
銀時「もうてめぇの勝手にはさせないからな。覚悟しとけよ、ワガママ娘。」
そっと美佳に口づける。
もう2度とコイツを失いたくない…
もう2度と離れたくない。
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