─────---- - - - - - -
私たちが煉獄関へと向かうと、そこでは今日も決闘が行われていた。
亡くなった鬼道丸の代わりには本物の鬼が最強の闘士として決闘をしていた。
銀時は一人私たちの輪を離れ、挑戦者たちが集う場所へと向かう。
私は新八くんと神楽ちゃんを連れ、観客席へと向かった。
鬼道丸のお面を付けた銀時と鬼が一言二言言葉を交わすと、銀時の言葉に激昂した鬼は持っていたこん棒を振り上げた。
銀時はそのこん棒を受け止め、鬼を打ち破ってしまう。
『ほぉ〜。銀時の腕は落ちてないってことね。』
新八「あんなもんじゃないですよ、銀さんは。」
神楽「美佳姉、どこか安全なところに行った方がいいネ。
危ないアルヨ。」
神楽ちゃんは銀時の前に出て来た大勢の浪人たちを見て、私の心配をしてくれた。
そのうち3人はなんだかヘンテコな決め台詞を叫んだあと、浪人たちを次々に退治していく。
神楽ちゃんと新八くんの戦う姿を初めてみたけれど、彼らもなかなかに強い。
そういや、神楽ちゃんは宇宙最強の戦闘種族夜兎族とか言ってたな。
日差しに弱い夜兎族は大きな傘を常に持っている。
でも、その傘は日よけとしての役割だけではなく、どうやら武器にもなるらしい。
ん?でもあの傘なんだか見覚えが…
あの傘をどこで見たか必死に思い出していると、いつの間にか浪人たちに紛れて天人たちも闘技場に降りており、そのうち新八くんの木刀が弾かれ天人たちに囲まれてしまっていた。
『はいはい、子供相手にいい大人がなにそんな向きになってんの。』
新八「美佳さん!?」
頭で考えるより先に体が動き、新八くんに切りかかろうとしていた浪人を背後から蹴り倒していた。
そこらへんに落っこちていた刀を手に、私も乱闘に参加する。
幸い、剣の腕は大して鈍っていないらしい。
うん…私やっぱ強いわ…と自画自賛したくなるくらいに。
まぁ、それはいいんだけど…
教訓…着物で乱闘なんてするもんじゃない。
銀時「あれ、死神さんのご登場ですか。」
『銀時が不甲斐ないからね。』
銀時「そりゃどうもすいませんね。」
『ねぇ、銀時…今更気が付いたことがあるんだけどさ。』
銀時「あぁ?なんだよ、今言わなきゃなんねぇことか?」
『うん。あのさ…私、これパンツ見える。』
銀時「…そりゃそうでしょうね!!」
呆れたような顔の銀時の側には鼻から血を出した浪人が何人か…あっ、これ生パンにやられたやつだ。
銀時「おんめぇ、どっか行ってろ!」
『いいじゃん、パンツ見せて勝手に倒れてくれるんなら楽で。』
銀時「コイツらだけじゃなくて、俺も新八も集中できねぇんだよっっ!!」
『私のパンツなんて何べんも見たでしょっ!!』
新八「ちょっとあんたら!ちゃんとしてくださいよ!!」
神楽「私もパンツ見せたらこいつら倒れるアルか?」
銀時「神楽ぁぁぁ!それは止めてくれ!!」
私たちが大半の浪人たちと天人を片づけたあと、総悟たち真選組が現れた。
彼らが現れると、観客たちは蜘蛛の子をを散らすように逃げてしまった。
← →
12/13
←contents
←main
←top