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てっきり鬼兵隊の事務所だかなんだかそんなところに繋がると思いきや、電話はあっさりと晋助に繋がった。
『不用心だね、晋助は…』
高杉「お前が俺を裏切るか?」
『そんな事はしないけど、もし私があの紙無くしたりしてたらどうすんのさ。』
高杉「その時はその時だ。」
晋助は昔から私には甘い。
私がやることを否定せず、それでもいつも後ろで見守って助けてくれるような…
それにいつも小太郎が怒ってた。
甘やかしすぎだって…
高杉「どうした?」
『晋助、今どこ?』
高杉「どこだろうな…なんか真っ暗なところだ。」
どうやら宇宙に居るらしい晋助。
真っ暗と言うのが宇宙の景色の事を言っているのか、晋助の今いる状況の事を言っているのか…それは分からなかった。
晋助が地球に居ないのでは直接会って話を聞くこともできない。
私は晋助に客を紹介するように頼み、晋助はそれを引き受けてくれた。
『晋助、今度会いに行ってもいい?』
高杉「いつでも来いって言ったろ。」
『だって晋助地球に居ないじゃん。』
高杉「…銀時のところに居るのか?」
『うん。』
高杉「今度地球に戻った時は、迎えに行ってやるよ。」
晋助の声はいつも優しい。
指名手配されるような悪人には私には思えない。
もちろん離れていた間に人間が変わってしまったのだろうけど…
でも、私に対しては昔のまま。優しい晋助だった。
晋助に紹介してもらった客の元へ出向き、事を終えると客の男は上機嫌で色々と教えてくれた。
こういう時、男はちょろいと思ってしまう。
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