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土方「いいか、俺が話し終わるまで茶々を入れるな。」
呆れ顔のトッシーはそう私たちに告げた。
土方「攘夷戦争の折、四天王の側に常に仕えていた女、それこそがこの朝日奈美佳。
でも、コイツの役目は志士たちの世話をすることじゃねぇ。
コイツは立派な攘夷志士だった。
それこそあの四天王と肩を並べる程の剣の持ち主。」
よくもまぁ、たった数日で調べたものだ。
と私は感心しながらトッシーの話を聞いていた。
土方「朝日奈美佳…またの名を蒼月の死神。」
『あぁぁぁ!!!』
沖田「死神?ブハッ…」
『もう!止めてよね!その名前で呼ぶの!!』
沖田「いいじゃないですか、蒼月の死神って。カッコイイですぜ、死神さん。」
『てめぇ、総悟この野郎!!』
ニヤニヤニヤニヤとだらしのない顔をして総悟は私の顔を見る。
この野郎…
土方「夜間の奇襲攻撃を得意とし、うっすらと笑みを浮かべ人を狩る姿、まさしく死神。
そいつに出会った者の後に、生き残った者はいないとまで言われたそうだな。」
『それ、だいぶ盛ってるけどね。
大体奇襲って言ったって、銀時と晋助が無計画にやり始めるから、私が仕方なく尻拭いしてただけだし。』
土方「高杉晋助…やはりお前はあいつと…」
『ん〜?深い仲だよ。そりゃぁもうあんなとこからこんなとこまでぐっちょんぐっちょんに…』
沖田「へぇ、どんな風に?」
土方「てめぇはいちいちエロワードを発しないと気が済まないのか!!」
おっと、トッシーがそろそろ本気で怒りだしたぞ。
土方「そんなお前が、ある時急に姿を消した。
もちろん戦死の記録もない。
ただある時を境に姿を消した。」
『それは〜イケメンに出会って、恋に落ちたから志士を辞めたんだよ』
土方「…」
沖田「…」
えっ、何、この冷めた空気。
もうちょっと反応しよう?無言やめて?
無言、ダメ、絶対!!!
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