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『ねぇ〜銀ちゃん、疲れた〜!』
銀時「自分で歩けよ。」
『もう無理〜。』
高杉「ほら、俺がおぶってやるよ。」
『やった〜!!晋ちゃん、優しい♪』
桂「高杉、お前は美佳を甘やかせすぎだぞ。」
高杉「歩けねぇっつってんだから、しょうがねぇだろ。
それともここに置き去りにすんのか?」
高杉の言葉にうんうん、と大きく頷く美佳。
寺子屋の後で生徒たち皆で河原や山へ行って遊ぶのは日常だった。
そして、帰り道遊び疲れた美佳が歩けないと大騒ぎするのも日常で、高杉が率先しておぶってやるのも日常だった。
寺子屋の先生の後ろをチョロチョロと動いて回ってはしゃぐだけはしゃいで、美佳はそのうち高杉の背中で眠る。
そんな姿を銀時と桂は毎日後ろから見守っていた。
高杉の家の近くまで来ると、銀時は何も言わずに美佳を受け取り、高杉も何も言わずに銀時に美佳を預ける。
桂は家の前まで美佳の履物を運び、そして家に着くと先生に渡す。
いつもそうやって自分の面倒を見てくれる3人は美佳にとっては大切な兄のような存在だった。
そんな小さな頃の事を思い出しながら、銀時は今は自分の背中で酔いつぶれて眠る美佳に呆れるように笑った。
いつまでたっても手のかかる妹だと…
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