─────---- - - - - - -
そして、音楽が鳴りはじめ、ショーが始まると皆一斉にステージに注目する。
カマザエルと命名されたダンスチームに美佳も混じって踊るのだが、どう見てもひとりだけ浮いていた。
銀時「ありゃ無理あんだろ。」
桂「あぁ、確かに一人だけ動きが滑らかだからな。」
銀時「いや、そういうことじゃなくて一人だけどう見たって女だろう。」
神楽「Foooo!!!カレンちゃ〜ん!!」
新八「ちょっ、神楽ちゃんっっ!!見えないよ!」
どこに居てもどうやってもうるさくなる万事屋一行…そんなところにまたもうるさくなる一行が…
近藤「やぁ、お妙さん、奇遇ですな!」
真選組の登場だ。
土方「何が奇遇なんだよ、お妙さんが店に出てないから必死に探し回った挙句、ひとりじゃ入りづらいからって俺たちまで巻き込んだくせに。」
銀時「申し訳ありませ〜ん。うちの店ではマヨネーズ取り扱ってないんで、今すぐ出てってもらえますぅ〜?」
土方「んだと、コラ!!!」
沖田「土方さ〜ん、酒の席位ケンカするの止めてくだせぇ。
ほら、どうやら姉さんがひとりで踊るみたいですぜ?」
沖田がステージを指さすと、美佳が1人でステージに立っていて、先ほどよりも数段セクシーな衣装に着替えていた。
桂「またあんな恰好をして…」
悩ましげな音楽とともに腰を揺らして踊り出す美佳に男どもの視線は釘づけだ。
銀時「おい、ヅラ…てめぇのせいだぞ、銀時ジュニアが暴れ出しそうだ…」
桂「なぜ俺のせいなのだ。」
沖田「土方さ〜ん、総悟ジュニアが爆発しそうでさぁ。」
沖田「はぁ?知るかんなもん!!」
近藤「お妙さん!!勲ジュニアが…っぶへっっ!!」
近藤にはお妙からのパンチが見事顔面に炸裂した。
美佳がステージから降りて、客の近くで踊りはじめると、誰からともなく彼女の胸元におひねりを突っ込む。
神楽「美佳姉すごいアル!踊ってるだけであんなにお金いっぱい!!」
そして銀時たちのテーブルに近づき、近藤たちにおひねりを要求するがごとく、くっついて踊る。
近藤は恥ずかしそうに顔を赤らめ、沖田はここぞとばかりに凝視、土方は我関せずと言った感じで酒を飲んでいた。
沖田「姉さん、姉さん。ちょっとちょっと...」
銀時「お客さ〜ん、お触りはご遠慮願います〜。」
沖田「なんでぃ、ちょっとくらいいいじゃねぇですかぃ。」
銀時「ダメですぅ。それより、ほらほら〜エレンちゃんが来てくれたのよ〜?それなりのもの出してちょうだ〜い💗」
神楽「銀ちゃん、キモいアル…エレンちゃん、これあげるネ!」
神楽は何を勘違いしたか、酢昆布を美佳の胸の谷間に挟んだ。
それを見ていた新八は慌てて神楽を止めたが美佳はニッコリ笑って隣のテーブルに移って行った。
お妙「すごいわ、彼女。普段とはまるで表情が違うもの。」
近藤「ぼ、僕はぜひお妙さんの…!!」
お妙「プロよね、プロ。」
近藤「お、お妙さん?」
お妙が感心するのも納得で、下ネタにも動じないいつもの感じとは打って変わって、色っぽい表情や指先一つにまで気を使い、妖艶に踊る彼女はプロそのものだった。
← →
3/7
←contents
←main
←top