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その夜、美佳は仕事から戻ると松陽の事を思い出していた。
そう言えば、松陽が連れて行かれた時に銀時が持ち出してくれた松陽の羽織はどうしたのだろうか。
いつも片身離さず持っていたが、美佳は銀時たちと離れる時わざと羽織を置いて行った。
持って行けば、決心が鈍る。
銀時や高杉たちが捨てるはずもない。
誰かが持っているのだろうか…
銀時「…おい。」
『あ、起こした?ゴメンね。』
銀時「そりゃぁ、そんなにケツ揉まれてればね!!」
『そこに揉み応えのありそうなお尻があったから…』
銀時「手!止めろよ!!」
『だってすごい揉み心地だもん。なんでこんなにデカいの。』
銀時「知るか。」
『銀時が胸揉みまくるのと一緒でしょ。』
銀時「どう考えても違うだろうが。つか、ケツばっか揉んでないで身体全体やって。
マッサージして。」
『おやすみ、銀時。』
銀時「おやすみじゃない!!」
『あっ、マッサージしてくれんの?ありがと〜銀時。』
銀時「あぁ!?なんだと!?主を大事にしない居候には…」
『コチョコチョ攻撃だ〜!!』
銀時「あっ、いやっっ!!やめてぇぇぇぇ!」
子どもの頃のようにじゃれ合う2人は何も変わらない。
兄と妹であり、1番の親友であり、愛すべき人であり…
口に出さなくとも分かり切っていた。
『ねぇ、銀時。』
銀時「んぁ?」
『…好き。』
銀時「は!?へ?」
『とか言ったら、銀時嬉しいの?』
銀時「…バカ野郎!!」
『なんでよ〜。』
銀時「じゃぁ、俺に言われたらどうなんだよ。」
『知ってる。って言う。』
銀時「俺もビッチになってやる!!」
『銀時がビッチになったらそれこそどうしようもなくなるからやめときな。』
銀時「自分は棚に上げんのかよ。」
くだらない話をダラダラして過ごす。
そんな1日の終わりもいい。
10年もの月日を経ても昔と変わらず自分を受け入れてくれる銀時が側に居てくれるなら。
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