─────---- - - - - - -
『…小太郎、何してんの?』
桂「見て分からんか。」
『分からん。けど、ぎゅーってさせろ。』
桂「女に抱き付かれている僧などどこに居る!」
『なんでもいいからさせろ!!』
桂「あっ、おい!!」
何やら妙な連中に追っかけまわされ街中を走り回っていたら、ヅラに遭遇した。
桂「おい、行ったぞ。…行ったぞ。…行ったと言っているだろうが!!」
銀時「誰がそんなところに隠れるんだよ!!」
桂「あぁ、結局そっちに隠れたのか。」
銀時「ヅラ、なんでてめぇの背中はそんなにもっこりしてるんだ?」
桂「あぁ、これは美佳が…アイタタタ!!痛い!つねるな!」
銀時「美佳、出て来い、さっさと。」
桂「なんだ、ケンカでもしたのか?珍しい。」
銀時「ケンカっつーか、コイツが勝手に拗ねてんの。」
桂「お前がどこぞの娘とニャンニャンするからだろ。」
銀時「ニャンニャンってなんだよ、気色悪いな!!つか、そういう事今言わないの!
デリケートなんだから!!」
『バカ銀。』
銀時「分かった、バカでもなんでもいいから出て来い、早く。」
『嫌だ。』
それからヅラは美佳を後ろにくっつけたまま赤ん坊を追っていた浪士たちのことを教えてくれた。
どうやら面倒な親子喧嘩に巻き込まれてしまったらしい。
桂「銀時、コイツのことは俺が見ておくから、お前は赤子を戻して来い。
それにほら…下。」
銀時「あっ…おしっこ。おむつなんざ持ってねぇぞ!」
アタフタしていると、美佳はしょうがないとばかりにヅラの後ろから顔を出した。
『貸して。銀時はおむつ買って来て。』
美佳は赤ん坊を受け取ると、公園の方へと歩いて行った。
銀時「おっ、右曲がりじゃねぇか、天下取りの相だぞ…って、お前がやるんじゃねぇのかよ!」
『何言ってんの。最近は男も子育てに参加するもんよ。』
ったく…そして、それがなんなくできちまう俺ってやっぱすげぇわ。
← →
8/11
←contents
←main
←top