─────---- - - - - - -
――――・・・・
桂「美佳…大丈夫か?顔色が悪いぞ。疲れたのではないのか?」
『ヘヘ…そうかな。....銀ちゃ〜ん..あっ..』
猿飛「そうはさせないわよ!!」
彼らと別れたところまで話した美佳は色んな事を思い出し、少し疲労していた。
銀時に甘えようと近づくと、当然のごとくあやめに邪魔される。
桂のところに行くと、桂は美佳の頭を撫でた。
土方「…辛かったな。」
横に居た土方がそう声を掛けると、美佳の目にはうっすらと涙が浮かんだ。
服部「こっからは俺が話するよ。いいだろ、美佳。」
服部の言葉に美佳は頷く。
猿飛「あんた知ってるの?」
服部「言わなかったか?以前仕事でコイツと会ってんだ。
コイツには言ってなかったが、その時の俺の仕事は攘夷戦争の最中に天人に捕虜同然に売られたコイツの近辺調査。
実際隠密活動で目にしてる部分もあるし、美佳も覚えてない部分もあるしな…」
猿飛「覚えてない?」
服部「あぁ…色々とありすぎてな。
まぁ、俺も、美佳が向こうに行く前の話はちゃんと聞いたことがなかったから…今思うと、これだけ色んなことがあったんだ。
身体がコイツを護ろうとして意識を失ったりした部分もあるんだろうな。」
桂「美佳は向こうでどのような生活を…?」
服部「じゃぁ…順序追って、お前たちと別れたところから、話をしようか。」
銀時「ちょっと待ってくれ。神楽、新八お前達大丈夫か?辛かったら聞かなくていいんだぞ?」
神楽「子供扱いするんじゃないネ。美佳姉は銀ちゃんとヅラの大事な人でショ?
私も美佳姉の事大事ネ。お姉ちゃんみたいに思ってるアル。
だから、美佳姉が困ってる時、私も力になりたいネ。」
新八「僕もです!!美佳さんが受けた傷はそんな簡単になくならないかもしれないけど、それでも僕達に出来ることがあるなら、力になりたい!!」
そんな2人に美佳は嬉しそうに手を伸ばすが、ハッっとした顔をして手を引っ込めてしまった。
桂「美佳?」
神楽「美佳姉、頭撫でてヨ。私、美佳姉に頭撫でられるの好きヨ。」
新八「たまには僕のことも撫でてくださいよ。
僕だって美佳さんのこともう1人の姉上のように思ってるんですから。」
躊躇する美佳に土方が彼女の手を掴み、近寄ってきた神楽と新八の頭に交互に乗せた。
土方「お前の手は汚れてなんかいねぇよ。
女らしくて綺麗な手だ。」
妙「そうよ、そして強くて暖かい手。
たった1人で仲間を護ろうとしたあなたを誰が拒絶するもんですか。
少なくともそんな事する人、ここには居ないわよ。」
そう言って妙が美佳を抱き締めると、美佳は大粒の涙を流した。
―――――・・・・・
← →
10/19
←contents
←main
←top