─────---- - - - - - -
翌日、彼らの姿はいつものように戦場にあった。
いつもと違うのは、しんがりを務めていたのが美佳だったこと。
いつもであれば、美佳は仲間を護るように後方に居るのだが、今日だけはどうしてもと聞かなかった。
『銀時、晋助、手出すなよ。』
銀時「何言ってんだ、あぶねぇだろ!!」
『私の後ろに居るのは四天王だよ?
大丈夫に決まってんでしょ?』
銀時「だ〜か〜ら〜!こういう時にデレるな!!」
敵をなぎ倒しながら、美佳は今持ちうる全ての力を振るった。
『死神の最期、しっかり見届けてもらおうじゃないの。』
そう言って、彼女は笑う。
その姿は美しく、仲間を護り敵を狩ろうとする彼女の姿はその場に居た全員の目に焼き付いた。
美佳の活躍もあり、大勝利を手にした攘夷志士たち。
美佳が明日出て行くということもあって、その夜はどんちゃん騒ぎになった。
始めこそ、女の美佳に反感を持っていた仲間たちも、彼女の優しさや強さに触れこの頃には彼女を銀時たち四天王と同等に信頼し、そして尊敬していた。
そんな彼女がこの場を離れる。
詳しい事を本人の口から聞いたわけではないが、彼女が仲間の為に嫁ぐ決意をしたのはなんとなく皆分かっていた。
だからこそ、例え涙を堪えることができなくとも、笑顔で彼女との最後の時間を過ごした。
自分たちを護ってくれようとする彼女に対して、それが彼らにできる唯一のことだったから。
← →
7/19
←contents
←main
←top