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そしてその夜、美佳は桂の元へ向かった。
『コタ〜、今いい?』
桂「あぁ、どうしたのだ。昼間のことか?」
『うん。』
桂「俺も高杉の意見に同意だが?」
『知ってる。』
桂「だったらなぜ?」
『コタなら説得できるかな〜って。』
桂「できるわけなかろう。お母さんは許しませんよ!!
大体、おっさんと結婚してどうするの。そんなに若いのに!」
『お願い、お母さ〜ん。』
桂「甘えてもダメです。」
『じゃぁ、チューしてあげるからぁ。』
桂「ダメです。」
そして誰にも了承を得ることがないまま、1週間後にやってきた使者に話を受けると返事をする美佳。
当然、銀時たちは美佳を怒鳴りつける。
『も〜だって返事しちゃったもん。
行きま〜すって言っちゃったもん。』
高杉「んなもん知るか!」
『だってほら、普通に結婚して子供産めるって言うし?
ほら、私の子供だよ?絶対可愛くない?想像してみ?』
桂「ふざけてる場合か!!」
『だってさぁ、もう戦で戦うのも疲れたしさぁ。』
坂本「だったら、戦に出んかったらよか!」
『も〜うるさいなぁ…私がいいって言ってんだからいいでしょ〜?』
銀時「おめぇもどうなるか分かってないわけじゃあるめぇ。」
『分かってるよ〜。ちゃ〜んと。
でも、私は先生を助けたい。皆を…仲間を助けたい。
私の事を命を懸けて護ってくれた仲間の為にも私にできる事はしたい。』
銀時「罠かもしれねぇんだぞ。というか、十中八九罠だ。
なんでそんなのにホイホイ引っかかるんだよ!!」
すると今までふざけて話していた美佳は真剣な表情に変わった。
『今の状況を知らない訳じゃないでしょ。
こちらの兵も負傷者が大多数。援軍も期待できない。
私が相手方に嫁ぐことで少しは時間稼ぎができるかもしれない。
それなら…私は喜んで罠に引っかかりに行くよ。
今度は私に皆を護らせてよ。
大好きなバカ兄貴と従兄弟の兄ちゃんを護らせてよ。』
そうしてまた彼女は困ったように笑う。
彼女の気持ちが変わらないであろうことは明白だった。
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