─────---- - - - - - -
相変わらず激化する戦の中で、元々のビッチ気質のせいなのか、美佳は高杉と桂にも身体を許してしまう。
それでも、他の志士たちにはそれを許さなかったのは、彼女なりの線引きがそこにはあったからだった。
最初の頃こそ険悪になり、ケンカをしていた銀時と高杉だったが当の美佳が反省しないので次第にケンカもなくなっていった。
そんな時に起こった美佳の誘拐事件。
いつものごとく戦のあとに水浴びをしようとひとりになった美佳は神隠しにでもあったかのように忽然と姿を消した。
美佳が居なくなったからとは言え、戦争をその場で投げ捨てて探しに行くことも許されなかった銀時たち。
彼らは大いに荒れた。
その頃連れ去られた美佳はというと、天人とその天人に付き従う地球人たちに無理矢理に犯されていた。
薬を飲まされ、身体の自由さえ奪われた美佳を彼らは欲望のままに犯し続けた。
そして、その中で実験と称して寄生型エイリアンを美佳の体内に寄生させた。
身体の拒絶反応の苦しみに耐えながら、美佳はなんとか生きていた。
『…熱い…身体が…熱い…』
「頭〜!どうやら拒絶反応みたいですぜ?
死神ほどの体力と気力を持ってしてもこのエイリアンには耐えられないんですかねぇ?」
「いや…見て見ろ、コイツの顔を。まるで発情期のメスの様に高揚している。
今までの女どもはここに至る前に死んでしまったではないか。
これはまだ使えるぞ。」
そう言うと、またソイツらは気の向くまま美佳を犯し続けた。
もうどのくらいの日にちが経ったのか、自分はどこに居るのか…美佳には分からなくなってしまっていた。
それでも脳裏に浮かぶ銀時たちの顔。
きっと心配している…自分は帰らなければ…彼らに会いたい、ただその気持ちだけが美佳を支えていた。
ある日美佳は見張りの一人をたぶらかし牢の鍵を開けさせると、見張り達を倒しなんとかその場から逃げ出し、連中の体液で汚れた身体もそのままにやっと銀時たちの元へと帰り着いた。
軒下に隠れるように身を隠す美佳を見つけた銀時たちは、志士たちに知られないように彼女の身体を綺麗にし、布団に寝かしつけた。
高杉「…」
桂「高杉、飯の時間だ。」
高杉「…」
桂「高杉、いつまでそうしているつもりだ。
昨日から何も食べてないではないか!」
高杉「なぁ…ヅラ。俺はコイツが目を覚ましたら、なんと声を掛けてやればいい?
いくらコイツが俺たちと関係を持っていたとしても、それはコイツも了承していたことだろう?
でも…これは違うじゃねぇか。
いくらコイツが股の緩い奴だろうが、こんなこと望んだわけじゃねぇだろ。
なんで…なんでコイツはこんなに苦しまなきゃいけねぇんだよ。
もういいだろ。コイツが何したって言うんだよ…」
高杉の目からはポツリと涙が零れ落ちた。
子どもの頃から美佳がどれだけ辛い思いをしてきたか、誰よりも見ていた彼ら。
なぜ、美佳はこんなに辛い思いばかりするのだろう、なぜ、自分たちは彼女を守れなかったんだろう…悔しさばかりが募る。
桂「…何を言ってやる必要もない。
コイツが泣いたら肩でも胸でも貸してやればいい。それで十分だ。
美佳がどれだけ他の男に汚されようが、美佳が美佳であることに変わりはないのだから。」
銀時「変に気を遣う方がコイツは気にするだろうさ。
心配しなくても、コイツは笑う。コイツが心から笑うまで、俺たちがずっと側に居てやんだからよ。なぁ、美佳。」
坂本「美佳〜おんしは幸せもんじゃのぅ。
こんなえぇ男3人に大事にされて。心配せんでも、なんも変わらんきに…
今はゆーっくり寝ちょったらよか。
起きたらまた死神様には活躍してもらわんとな…」
高杉「どさくさに紛れて触ってんじゃねぇ!」
坂本「なんで?髪の毛触るくらいえぇじゃろ??」
高杉「もじゃもじゃが移る。」
坂本「ちょ…ひどくない?ワシの扱い悪すぎ!!」
坂本と言い合いをしていると、何かが足に触れるのを感じ、高杉は慌てて美佳の方を見た。
『…晋ちゃん、うるさい。黙って寝かせてよ。』
高杉「美佳…!!」
『…晋ちゃん、ごめんね…ごめ…ん…なさいっ…』
美佳の目からは大粒の涙が零れた。
どうしようもない悔しさと、やるせなさを埋めるように高杉は美佳を力強く抱きしめ、美佳は高杉にしがみつき泣き続けた。
← →
9/11
←contents
←main
←top