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銀時「俺は新八の方があれだと思ったが、お前もブラコンなんだな…」
妙「何を言ってるんですか、志村家のお嫁さんになるかもしれないんですよ!?」
銀時「も〜勝手にしてくれよ、なんで俺まで付き合わなきゃいけねぇんだよ。」
なぜだかこうして俺もお妙と神楽に付き合わされて新八のデートの尾行を続けている。
ったくせっかくコイツらが留守にしてるんなら、美佳と昼寝でもしたかったのに…
銀時「おぅおぅ、ぱっつぁんやるねぇ…初めてのデートでこんなところに来ちゃうたぁ…」
妙「なんなの!あの子!!新ちゃんをこんなところに連れ込んで!!厭らしい!!」
銀時「いやらしいってしょうがねぇだろう。あの頃の男の性欲をバカにしちゃぁいかんよ。
あの頃なんていやらしいことしか頭にねぇんだから。」
神楽「ん?銀ちゃん、姉御、あれ…」
銀時「あらら…」
見るとついさっき新八と一緒にラブホテルに入って行ったはずの女が嬉しそうに一人だけで出て来た。
こりゃ後で新八の残念会開いてやらなきゃなぁ…
結局女にはお妙と神楽の蹴りがさく裂し、後からやって来た新八も怒りの一撃も食らわされることになった。
まぁ、純粋なチェリーボーイを騙して遊ぶとこうなるって事だよな。
『あっ、お帰り〜。あら、お妙ちゃんまで…』
神楽「美佳姉、深くは聞いちゃダメアル。」
『そう…新八くん。はい、お茶。』
美佳からお茶を渡されると、新八は静かにお茶をすすった。
銀時「新八〜今回はたまたま運が悪かったんだって!次頑張れ、次!」
妙「そうよ、新ちゃん。あんな子新ちゃんには合わなかったのよ。」
神楽「そうアル。新八には田舎臭いもっさい女がお似合いネ!!」
新八「…それでも…それでも僕は…」
あ〜面倒くせぇやつだ。
これだから恋愛慣れしてない童貞は…イチイチ本気になるから面倒くせぇったらありゃしねぇ。
『そうだよね、それでも新八くんは彼女に好意を持ったんだもんね。
でもね新八くん、世の中初めて付き合った人と最後までなんてそうそう居ないんだから、例え上手くいかなくても気にしないの。
だって誰かを好きになった気持ちは無駄じゃないはずだよ。』
新八「美佳さん…」
『ね、新八くんの鋭いツッコミがないと皆寂しいんだから。早く元気だして。」
新八「そうですよね。こうして人って成長していくんですもんね!
よ〜し、次だ次!!」
こういうところ、アイツは上手いよな。
ガキの頃もよくヅラが励まされてたっけな…
神楽「美佳姉の初めての人って誰アルか?」
妙「ちょっと神楽ちゃん!?」
神楽「いや、この中で一番恋愛経験が豊富なのは美佳姉でショ?」
『初めての人…ねぇ?』
ん?皆一斉に俺の事見るけど…
銀時「…俺だけど?」
新八「やっぱりお前か!!なんだよ、何が初めてが最後まで行かないだよ!
おめぇらしっかり成就してんじゃねぇか!!
なんだよ!本当に!!中途半端な優しさなんていらねぇよ!!」
神楽「例外もあるアル。」
妙「そ、そうよ。新ちゃん、この2人が珍しいだけよ。」
銀時「お前、あれだぞ。俺たちを見てみろ。俺なんかずっとモヤモヤしっぱなしだぞ?
そんなのがいいか?ん?よく考えてみろ。」
「「「あぁ…」」」
銀時「あぁ…って!!そんで美佳!!お前は何笑ってんだよ。俺のモヤモヤはお前のせいだろうが!!」
まったくよ…何にも分かってねぇよ。
どうしてくれんだ、俺のモヤモヤを。
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