─────---- - - - - - -
俺の部屋に通すと美佳は何があったかを話し始めた。
どうやら美佳と一緒に屯所を訪れたあの日、美佳は俺と近藤さんの話を聞いていたらしい。
『男の人ってね、情事の後はベラベラ喋ってくれるから。』
と自慢げに話す美佳。
そんなこと自慢しても仕方ないだろうに…
客からまた別の相手を紹介してもらい、その客からまた別の相手を…そうして一晩のうちに何人もの相手をし、最終的に行きついたのはとある宇宙海賊の下部組織。
遊郭で好き勝手やらかし、使えなくなった女どもを殺害し臓器売買しているという噂のある連中だ。
遊郭に居る女どもは元々身寄りがない奴がほとんどだ。
あいつらにとっては都合がいいのだろう。
土方「それで…その首はその時に?」
『ん〜女の首を締めながらやるとあっちも締まってちょうどいいとか言ってね。
なんとか我慢してそいつの懐から解毒剤くすねて来た。
途中で見つかって、乱闘騒ぎ起こしてきたけど。』
銀時「さすがにそんな恰好で戻ったんじゃお前らもガキ共も心配するからって、古くからの知り合いのとこにな。
今日だって休んどけっつーのに、お前らが元に戻ったんなら見たいとか…」
土方「なんでそんな勝手なことした!!」
沖田「土方さん?」
土方「お前には…お前がこんなになってまで俺たちを助ける義務なんてないだろ!!」
『…だって…トッシーたち困ってるのに放っておけないじゃない。』
まただ…
また美佳は困った顔をして笑う。
銀時「あ〜ま〜あんま罪悪感とか感じんな?
コイツ昔からそういう奴だから。
言っても聞かないし、頑固だし、自分勝手だし。」
『え〜言い過ぎじゃない?』
銀時「だってそうだろ?」
あぁ…こうやって銀時はずっと美佳を支えて来たんだ。
こうやってずっと美佳を見守って来たんだ。
何があっても、美佳が何をやっても美佳の背中は一生自分が護る覚悟を銀時はしている。
この2人の間には入りこめない。
なんとなくそんな気がした。
← →
10/14
←contents
←main
←top